眼帯少女は色んな意味で狙われています。７

Chap.290 ページ24

思わず「え。」と声が溢れた。

赤井さんの方を見ると
下から私を見上げていた。

睨んでいるようにも
思えるのは、気のせいだろうか。

『それって、どういう…？』

理由を尋ねようとすると、沖矢さんは
探していた書類を見つけたのか

数枚抜き取り、机に置いて立ち上がる。

赤「冗談だ。」

そして、いつものように微笑んで
私の頭に軽く手を置いた。

赤「その話は帰ってからでもいいか？」

『あ、はい…すみません。忙しいのに。』

赤「悪いな、夜には戻る。」

そう言って、赤井さんは書類を持って
リビングを出て行った。

私は唖然と、扉の方を見つめていた。

もしかして、避けた…？
そう思えるというより、そうとしか思えない。

いやでも、忘れ物を取りに来ただけだと
言っていたし、元から長居はしない予定
だったのだろう。そう、思っておこう。

赤井さんに、今の私の気持ち。

本格的に元の世界に戻る方法を
探し始めることを伝えて。

安室さんには、きちんと事情を話そう。

お世話になったのは事実だ。それに、
すれ違いが起きたのも私が変に
誤魔化しすぎたからという理由もある。

もう、逃げるのはやめて強くなろう。

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［ 次回更新日：1月26日 ］

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