眼帯少女は色んな意味で狙われています。 【安室透/赤井秀一】

Chap.10 ページ11

情報が手に入らなかったら
色んな意味で帰れない。

元の世界にも、家にも。

暗くなる前に、早く見つけないと。

しかも、眼帯をしているからなのか
少し視線も感じるし。

考えれば考えるほど、焦りが募って
少し早歩きになる。

辺りを見回しながら
しばらく歩いていると
どこか見覚えのある景色が私を囲む。

これは一度見たということ。

ということは、この世界の家が見つかるって
ことだよね。

安心して歩くペースを
遅くしたが、すぐに不安が襲ってきた。

少し先にある建物の二階にある文字は
毛利探偵事務所。


おいおいおいおい。仕組んだでしょ。
私をトリップさせた奴、絶対仕組んだでしょ。
じゃなきゃ、適当に歩いてここに着かないよ！


とにかく、ここを離れないと。

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