呪刀使いの準一級【呪術廻戦】 (ページ1)

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1-1｢白髪の男｣ページ1

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────桑という少年は昔から運が悪い。

｢クソがッッ！！｣

一瞬で刀を振るい避ける事の出来ぬ斬撃はその男に傷一つ付ける事が出来ない。
何故なら刀が男の前で止まるのだ。幾度も斬りかかるが結果は全て同じ。

負け知らずの自分が手も足も出ないこの状況に苛立ち、疑問、不安、そして得体の知れない恐怖が襲いかかり、肌を刺すような風に凍てつく空気が更に身を竦ませる。

空からは無垢な天使の羽の鱗粉の様なものが降り注ぎ辺り一面真っ白の中、男は白色の髪と靴とは正反対の黒色の服を着ているのだが髪、服、靴などにソレはどこにも付いていない。斬撃が効かない理由に関係があるはずだ。

熟考を重ねていると男は大きく口を開き欠伸をする。

｢なっ｣

自分の斬撃が通じない上、先程から男は一歩も動いていない。こちらだけ必死になり恥ずかしく思える。

男に戦闘意志は無いのか？

刀を仕舞うと待ってましたとばかりに男は自分の脛に蹴りを入れる。
勿論そんな所のクッションとなる筋肉など付いていないのでとてつもなく痛い。しかも体のバランスが崩れる。

間を置かず再度鳩尾(ﾐｿﾞｵﾁ)に膝蹴りを食らい地面にお腹を抱えながら身を屈め跪く。

｢ゔぐっ…スゥ……ハッ…｣

自分は口まで上がってきた少し酸っぱい嘔吐物を思わず飲み込んでしまった。

なんなんだよコイツ！！

地面に接する下衣(ｽﾞﾎﾞﾝ)の膝からジワジワと冷水が浸透する。冷たさで痛い………。

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※一話分が一ページに収まらない為、二ページ通用しています。

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