甘党カレシ（黄） (ページ15)

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(岩本side)

次の日

朝からなんとなくソワソワしていたが、やっと19時になったのでいつもの時間帯に着くように向かう。

Aさんいるかな…

昨日ふっかに言われた言葉を思い出して、よし、と店へ足を進めた

ちらっと覗くとAさんの顔が見える。

あーよかった、

でも接客中で２,３人並んでいたので、俺もAさんにバレないように帽子を深く被って並んだ。

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とうとう俺の番

『いらっしゃいませ、ご注文お伺いします』

久しぶりに聞くAさんの声に心が踊る

「じゃ、チョコレートミルクティで」

そう言いながらキャップを少し上げてAさんの顔を見ると、あ、と小さく声を上げた。

『岩本さん！もう来ないかと思いましたよ』

「ごめんごめん笑

ちょっと仕事忙しくてさ、やっと来れたの」

『元気そうでなによりです…

あ、Ｌサイズでトッピングはタピオカ増量とチョコソースで大丈夫ですか？』

「お、覚えてくれてんだ笑」

『当たり前ですよ、岩本さんですから』

とレジを打ちながら言うと、Aさんは『あ、今のは気にしないでください…』と後付けした。

「そんなの逆に気にしちゃうけど？」

とちょっと意地悪く言う

『忘れてくださいお願いしますタピオカ代は私が出しますので…』

「わかったわかった、忘れるよ笑」

『もう…あ、お会計900円になります

1000円お預かりします…100円のお返しです』

「あ、レシートも貰っていい？」

と俺は普段は貰わないレシートを貰う。

「何やってんだ俺…」

そう思いながらレシートに文字を書き折り畳んだ。

『お待たせしました』とAさんがタピオカを持ってくる。

「ん、ありがとう」

『またお待ちしてますね』

と笑うAさんが可愛くて可愛くて、やばい、今顔見れねえわ

恥ずかしくなって、はい！と強制的に手にレシートを握らせる

「それ…よかったら見といて」

『え？』

多分今Aさんの頭の上にはクエスチョンマークが浮かんでいるのだろう

その場にいるのが恥ずかしい俺は、お疲れとだけ言い残して駅に向かった。

ふっか、俺これで間違ってないよな？？

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