おばあちゃまの名前 ページ42
おばあちゃまの主治医の先生と話をした。
何か深刻な話なのか少し気構えてしまったけど
そうではなくて
入院しているついでにこの際だから
あちこち検査してみましょう
との事だった。
私は少しホッとして
おばあちゃまの病室に顔を出した。
まずはいつものようにハグしてご挨拶。
それから昨夜
彼からおばあちゃまのお世話をして欲しいと言われたことを話した。
ホントは私から立候補したかったと言うと
おばあちゃまはとても喜んでくれた。
「Aさん。これからよろしくお願いしますね」
「私こそよろしくお願いします」
「ねぇAさん。これから私のこと名前で呼んでくれる?」
「もちろんです。ワカコさんってお呼びすればいいですか?」
「そうそう。そんな感じ。私はAさんのことAちゃんって呼ぶようにしてもいいかしら?」
「なんだか嬉しいです」
「よろしくねAちゃん」
おばあちゃま・・・いえ・・ワカコさんとの距離が一気に詰まった感じがした。
病院を出ると
どこからか甘い香りが漂ってきた。
見ると早咲きの梅が花を咲かせている。
まだ季節は冬なのに春は知らない間にすぐそこまで来てるんだということを感じた。
NYから日本に帰ってきてからの
ただなんとなく過ぎていく退屈な日々に別れを告げられるのかと思うと
私はなんだかワクワクと弾むようなそんなそんな気持ちになった。
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Luna - 実はリリーさんの事結構観察してますのん(笑) (2014年2月11日 1時) (レス) id: 9794dabceb (このIDを非表示/違反報告)
ひでみん(プロフ) - りりーさん、中々いい事言うわ(笑) (2014年2月8日 1時) (レス) id: 5e098d8614 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - ともさん» ともちゃん♪感想ありがとう!! (2014年1月30日 21時) (レス) id: 9794dabceb (このIDを非表示/違反報告)
とも - 設定がいいわあ!次が楽しみー (2014年1月29日 19時) (レス) id: 4f5cef5ee4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Luna | 作成日時:2014年1月13日 22時