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【P】依頼 ページ34

「さっきのですね」

Aさんは手際よくシェーカーにカクテルのベースとなるお酒を入れるとシェーカーをふりはじめた。

いきなりの出来事に俺は一瞬なんだか訳がわからなかった。

だけどその姿はなかなか様になっていて
妙にカッコイイ



「はい。どうぞ」

あっという間にキレイな色のカクテルができあがった。



「俺とAちゃんの出会いに」
とかなんとかキザなことを言ってカクテルグラスをわざとらしく掲げているリリーさんは
もうかなり酔っている。

ああそうか。
さっき俺がビールを注文したとき
みんなからブーイングが起こったのは
こういう事だったんだ・・・

「Aさんすごいですね。もし俺がバーテンダーの役やることになったら
カクテルの作り方とか教えてほしいかも」

Aさんは少し照れくさそうに
でも嬉しそうにニコニコ笑っていた。

そのあとも彼女はリリーさんのヘビィな下ネタに嫌な顔もせず付き合い、
注文を受けてはカクテルを作り
とても楽しそうだった。

俺もリリーさんにつられてお酒がすすみ・・
珍しく少し酔っ払っていた。

どれくらいの時間が経ったのか・・・
Aさんが俺を小さく手招きした。

「そろそろ帰ろうかと思うんですけど・・・」

時計を見ると午前1時を過ぎていた。


リリーさんとその仲間たちは
「まだまだ夜はこれから〜」
なんて騒いでいるけど

奏も
「タクシー呼んだわ」
と気を使ってくれた。

同じマンションに住んでるのに
彼女を一人で帰らせるわけにもいかず
俺も一緒に帰る事にした。

奏とはハグしてチークキス
他の男たちからも散々別れを惜しまれていた。


奏の店は地下にある。
階段を上がりきったところで
俺はよろけて
思わずAさんの手を取ってしまった。

「大丈夫?」

Aさんは俺を支えるような格好で
俺を覗き込むように言った。

彼女の髪が夜風に煽られた時・・フレグランスが甘く香った。

Aさんの香りだ・・・
酔っ払った頭でそう感じた瞬間・・・

俺の口は
俺の思考を無視して
突然言った。

「Aさん・・・俺のばあちゃんの・・・お世話を頼んでもいいですか・・」


そうじゃん!!
これをAさんに頼むの事が今夜のミッションだったんじゃん・・


「ホントですか!?」
Aさんはかなり力強くその一言を言った。


そして彼女は俺の両腕をしっかりホールドすると
「thank you!!」
と言って一瞬・・俺に抱きついた。

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Luna - 実はリリーさんの事結構観察してますのん(笑) (2014年2月11日 1時) (レス) id: 9794dabceb (このIDを非表示/違反報告)
ひでみん(プロフ) - りりーさん、中々いい事言うわ(笑) (2014年2月8日 1時) (レス) id: 5e098d8614 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - ともさん» ともちゃん♪感想ありがとう!! (2014年1月30日 21時) (レス) id: 9794dabceb (このIDを非表示/違反報告)
とも - 設定がいいわあ!次が楽しみー (2014年1月29日 19時) (レス) id: 4f5cef5ee4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Luna | 作成日時:2014年1月13日 22時

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