【歌い手】俺たち、君の運命の相手です。【浦島坂田船】

#黄の話 ページ32

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聖羅side



「っあ、そらるさんっ」


そらるさんを見つけるやいなや飛んでいくさかたん


そんなさかたんを受け止め、口元に人差し指を抑える


静かにしい、てことですか



…そうですわ


今日は祝日。
だから、そらるさんの家で遊ぶことになってたんだし


高校は休みのはずだから。


不法侵入、してるという事



バレないように、静かにしい、って事ですね



自分の中で勝手に納得し、静かにそらるさん達の方へと駆け寄る


必要はなかった


そらるさんの後ろからひょこっとAさんが顔を出した



「…え、」


『やほ！聖羅くん』

「いや。やほ！じゃないですよ〜」



安堵に胸を押さえて、足を動かすと

そこにいて、と言われたので足を止める


『見せたいものがあるんだ』


そう言ってAさんが持ってきたのは、卒業アルバム


『今から、これ見ながら

あたしの全部を伝えたい

だからみんなに、聞いてほしいの』


いつの間にかそこにいたうらたんと志麻くんも、真剣な眼差しをAさんに向ける


これは、一歩前進じゃないですか？


Aさんが、僕らに心を開いてくれそうな気がした。




そらるさん、うらたん、志麻くん、さかたん、僕


みんなが、Aさんを見守り、昔話を聞く




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