【歌い手】俺たち、君の運命の相手です。【浦島坂田船】

#赤の話 ページ31

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優side



うらさんから連絡が来て、今は高校に向かってる


俺と、A先輩が卒業したあの高校



嫌な予感しかしない




実は、A先輩は前にも似たことがあった



A先輩は、一つ上のとある男の先輩ととても仲がよかった。
当時、その男の先輩は美人な彼女と別れたばかりだった。


まだ元彼女の先輩は未練があるらしく、A先輩をあの倉庫に閉じ込めた


その件はたちまち校内に広がり、遂には元彼女の先輩と男の先輩、どちらも転校していってしまった。


元々、A先輩は、男の先輩と仲が良いことで周りから避けられていて、独り身だった為

僕以外、A先輩による人はいなかった




正直、A先輩には悪いけど


悪い虫が寄らない、その期間が

僕にとってはこの上ない幸せの時間だった







そんなこと思ってたのに

今更助けよう、なんて


あの頃は、A先輩が僕のものになれば良い、としか考えられてなかった

どれだけ僕の目の前で先輩が辛い顔をしても、見なかったことにして、うわべだけの心配をして、干渉しなかった



だから、今度こそ

きちんと現実見て、A先輩見て、

助けてあげたい




そう、心から思った








センラと一緒に走り続け、数分後



高校の校門へ着いた。

そこには、そらるさんの姿があった








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