【歌.い.手】男装歌い手はじめました【そらる】

#47 ページ48

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「どういうことなんまふくん、説明して」

「光くん怖いよ…」

「とりあえず落ち着け、な？」

「愛生生きてないよ」

「いやそらるさんそいつツンツンしないの！」



視界は暗い。

耳に響くのは頭上で繰り広げられる会話


一番近く、頭の上で聞こえる声


さっきの金髪に目を隠されているのかな


『…ッ、んで目…隠す、の』

「…ん、なんでかな」


…はぐらかされた



それにしても、目を覆う金髪の手からは微かに薔薇の香りがした

すごく落ち着く匂い


この匂いに堕ちそう、少しずつ遠のく朦朧とした意識の中で思った




「…どういうつもり、光」


愛生をツンツンしてるらしいそらるの声が聞こえた


「いつまでAちゃんに触ってんの」


その声とともに近寄る足音、そらるの匂い


視界が晴れた時には、あたしはそらるの腕の中にいた



「…へぇ、そらるさん嫉妬？」



初めてしっかりとみた金髪の顔は、笑いに歪んでいた


そんな金髪からあたしを守るように抱きかかえるそらる



「…悪い？」


耳まで真っ赤にして金髪の目を据えるそらる



「とっとりあえず！これからAちゃんの歌い手どうするんですか？！

今までの放送は男声だし少し姿見せた時も男装だったけど…」


…おい、まふ無理やりすぎないか


「…へ？そんなん決まってるやん」

「これからAちゃんは男装歌い手として活動するんだよ」

『なんで御二方に決められてるんですかね』



…半ば無理矢理な繋ぎではあるけれど

小林A、これから男装歌い手としてこききで活動する事になりました。




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