【覆面系ノイズ】放課後、旋律がきこえる【杠花奏】 (ページ46)

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# 45 ページ46

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Aside

目があった。

この前、教室で倒れてた…ユズくん

その隣には、その日すれ違ったぱっつんマスクの子

…モモのいう、有栖川仁乃ちゃんね

『…アリスと、チェシャ…？』

2人はイノハリの衣装を着ている

きっとＲＨの2人練なんだろうな

チクッ

『いたっ』

胸が痛い

何か刺さったかな

「待たせてごめんね、Aちゃん」

胸のあたりの違和感を感じていると、部屋から月果ちゃんが出てきた

その後ろには、メガネの男のひとがいた

「へぇ、この子がＡＳａＨｉか」

『…はい』

返事をすると、暫くじっと見つめられた

そんな男の人を見て呆れる月果ちゃんはため息をついた

「…梁井君、うちの子引いてるわ」

「おぉ、すまんすまん」

メガネの人はやっとあたしから目を離し、月果ちゃんと話をする

「…で、どうすんだ」

「決まってんでしょ」

なんの話だかわからないメガネの人の問いに自信有り気に答えた月果ちゃんは、クルッとあたしに体を向けた

「ねぇ、Aちゃん。提案があるのだけれど」

________イノハリと一緒に歌ってみない？

『…え』

長い話は心臓が痛くて聞こえなかったけど、大体の話はわかった

ＲＨの後、あたし基ＡＳａＨｉのライブを考えていて、そこにイノハリをゲストとして迎えるのはどうか、というもので

痛い、痛い

さっきのユズくんとニノさんのことが頭に浮かぶ

あの2人が…仲良さげに奏でる場所のすぐそばに行くなんて…

ＲＨだとまだ大丈夫なの
ライブしてても聞こえないもの

でも…！

『…っ、そんなの嫌だっ！』

自分でも驚くほどの声で拒絶し、その場を走り去った

痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い

あんな嬉しそうに話す、音を紡ぐユズくん見たことない

きっと、ニノさんに恋をしているから

嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ

痛さと嫉妬と独占欲にまみれた汚い涙が頬を伝う

『ちょ、Aっ！』

消えたい一心だったあたしは、その一部始終を見ていたユズくんが追いかけてきてるなんて考えもしなかった

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更新長らくできなくて申し訳ないです。
やっと期末テストからの解放…！
まぁ受験年なのはわかってますが。
これからはマメに更新する予定なのでよろしくお願いいたします。

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