緑70 ページ22
ナワーブside
数ヶ月の月日が流れた。
「今日、新しいサバイバーがやってくるみたいなの！歓迎会の準備をするの！」
今朝は、Aが来たあの時のように騒がしかった。
新しいサバイバーか。
美味い飯、沢山並ぶんだろうけど…。
どれだけ経とうが、Aが忘れられない。ついでに食欲もわかない。
最近は、もうあいつの話題も出なくなって…俺はエコーを使ってちょくちょくこの湖景村の甲板に通っていた。
あいつの好きな月を眺めるために。
「はぁ…」
「ナワーブ」
「うわっ、イライかよ。脅かすな」
「珍しいね、君が驚くなんて」
「わざわざエコーが必要なここに、誰か来るなんて思わねぇだろ」
他の奴らにとっちゃ何もねぇ…ただのゲーム開場だ。
目的は分からないが、イライはゆっくり俺の横に並んで月を見上げる。
「もうすぐ、新しいサバイバーが来るよ」
「知ってる」
「行かなくていいのかい？」
「飯なら、今回はいい。あんま食欲ねーんだ」
「残念だな」
イライは少し間を置いてポツリとつぶやく。その肩に…梟は居なかった。
「あ？」
「金髪でね、青い目をしていて…今日来る彼女は、君に逢うためにーー」
「！！」
その話は本当だろうか。
イライに確認するより先に足が動いていた。食堂はまだ最後の飾り付けを行っている最中で、彼女の姿は見えない。
玄関へ走り、扉を乱暴に開く。
ちょうど門をくぐって、こちらに向かう人影が一つ。
「あ……そんな…」
間違うことなんてない、彼女だ。
俺の…愛してやまない…
「A！！！！」
『わっ…ナワーブ？！』
胸に強く引き込み、抱きしめる。
温かい…A、本物の彼女。
その背に天使の羽根は見当たらなかった。
「二回も俺の前から居なくなりやがって！勝手に消えんな…許さねぇ…もう離してやらねぇからなっ…！！」
『うん…』
熾天使を繋ぎ止める神の陰謀とは言え…下級天使だった彼女は、そのまま消える事が出来ないほどの功績を残していた。
結果、望みが一つ叶う事に。
セラフィエルの堕ちた片翼は、彼女との今後の接触を許さない事で、戻ることとなった。
神にとって彼以上に相応しい熾天使は存在しないのだから。
彼女が願ったのは、大好きな彼と添い遂げる事。荘園に送られて、今後は衛生兵として人生を全うする。
「A、何度生まれ変わっても愛してる」
『私も、ナワーブの事愛してるよ…』
END
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朱璃(プロフ) - RENKAさん» 忙しかったのですか？無理はしないようにして下さいね！いつも来て頂いて本当にありがとうございます♡話共々ナワーブ君の推しに刺されないか心配です（汗） (2021年11月30日 8時) (
レス) id: d7c7228678 (このIDを非表示/違反報告)
RENKA - 久しぶりです！最近見れない日々が続いていつの間にか完結していた…。これもとっても面白かったです♪これまた絵も上手すぎる！ (2021年11月29日 10時) (レス) @page23 id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
RENKA - 朱璃さん» はい！ありがとうございます♡！これから大変なこと色々あると思いますがお互い頑張りましょうね！ (2021年11月16日 11時) (レス) @page2 id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
朱璃(プロフ) - RENKAさん» ありがとうございます♪暖房入れてますし、大丈夫ですよ(*^^*)RENKAさんも風邪にはお気をつけ下さいね♡ (2021年11月16日 9時) (レス) id: d7c7228678 (このIDを非表示/違反報告)
RENKA - 続編おめでとうございます！最近寒くなってきたし尚且つ出産後なので体調に気をつけて下さいね！あ、無理も禁物ですよ！←(馴れ馴れしくｽﾐﾏｾﾝ…) (2021年11月15日 23時) (レス) @page1 id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱璃 | 作成日時：2021年11月15日 15時
