世界一大嫌いな宮侑と付き合うまでの話。【HQ】 (ページ7)

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6: his perspective ページ7

侑視点

東A。
角名と治(サム)はあいつを気に入っとるらしい。

第一印象は最悪。

目の前におるやつにぶつかるなんてわざとしか思えんかった。

高一の時からウザ絡みしてくる女らがおったから、そないな接触には敏感なんや。

どうせマネージャーになれたんも、ちょろい角名と治をたぶらかしたんやろ。

あの二人のどっちかが目当てなんや、きっと。

朝練でその考えはちょー変わった。

俺が見たんは、良いマネージャーになろうとする努力や。

一晩中バレーの勉強をしとったらしい。手書きのノートまで作って、真面目すぎひんちゃう？

男目当てでここまではできひんと思う。

俺に向かってベロ出す顔には思わず笑ってしもうた。

綺麗な顔して子供みたいなことするんやな。
人のこと言えんけど。

『嫌い』っちゅう感情は少しだけ薄れた。

今更『仲良くやっていきましょー』なんてできんけどな。

大抵の女は媚びるか避けるかやから、Aは他と違う。

おもろいから暫くはこのままでええかも。