12: lunch talk ページ13
昼休み、Vリーグの試合を携帯で見る。
マネージャーとしてバレーボールをもっと知るために見始めたものに、今ではドップリとハマりつつあった。
「自分、バレー見んの好きなん?」
振り向くと、そこには侑くんがいた。
イアフォンを片方外す。
「最近見始めたばっかだけど、一応」
「うおっ、ほんまか!」
キラキラと効果音がつきそうなほど目を輝かせるから、ギョッとした。そういえばバレーのことになると精神年齢下がるって治が言ってたな。
「好きなチームとかあるん?」
「にわかなんだけど、今のところ興味あるのはアドラーズかな!」
その後もずっと会話に喰らい付いてくるから、侑くんのバレーに対しての思いがものすごい伝わってきた。
まともな会話をしたのはこれが初めてで、若干違和感を感じながらもちょっと嬉しいな、なんて。
「俺、Aちゃんがバレーに興味持ってくれてめっちゃ嬉しいわ」
コート外では初めて見る満面の笑みに、頰が熱くなるのを感じた。
「う、うん」
赤くなったであろう顔を隠すようにそっぽを向くと、両頬を掴まれる。
「なんや、照れとんの?」
「は?絶対照れてなんかないから」
「侑くんはイケメンやからしゃーないなあ」
「おまえやっぱムカつくわ。てか気軽に触んないで」
結局言い合いになりました。
13: friend or foe→←11: confrontation
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作者名:ありさ | 作成日時:2020年6月16日 17時