ノスタルジア 瞳の中の暗殺者【名探偵コナン】

260 ページ15

小「目暮警部…！」





目「高木！君は佐藤くんに、千葉はAくんについててくれ。何かあったらすぐ報告するんだ」




高千「「はいっ！！」」






それから俺達は席に座り、目暮警部の話を聞いた




去年の夏、東都大学附属病院の医師、仁野保氏の遺体が自宅のマンションから発見された


捜査を担当したのは目暮警部の先輩であり目暮警部と同じ捜査一課の友成警部だった


その友成警部の下に射殺された奈良沢刑事と芝刑事、そして佐藤刑事がついたらしい


仁野氏はかなりの酒を飲んだ上、自分の手術用のメスで右の頸動脈を切っていた


死因は失血死、第一発見者は隣町に住んでいてルポライターをしている妹の環さん




あれ…？この人…




コ「おじさんこの人！」





小「お！？ホテルのパーティで！思い出したぞ！彼女前に俺を訪ねてきたんだ！」




コ「え゛、事務所に来たの？」




目「それで、彼女は君に何を？」




小「え、あ、それはーその時、したたかに酔っていまして…彼女は何を話したのか全っ然覚えていないんです」




妃先生がはぁ、とため息をつく




そりゃまあそうなるわな…(笑)




コ「僕、仁野さんの事件覚えてるよ！亡くなる何日か前に手術ミスを患者さんの家族に訴えられてたんだよね？」




目「あぁそうだ。部屋のワープロにも手術ミスを謝罪する文が残っていたんで、友成警部は、自 殺の可能性が高いと判断したんだ」





白「ところが、妹の環さんが自 殺を否定したんです…兄の保は元々患者のことなど全く考えない最低の医者で、手術ミスを詫びて自 殺することなど、ありえない、とね」




目「しかも1週間ほど前にある倉庫の前で保さんが紫色の髪をした若い男と口論しているのを見たらしい」






紫色の髪…？




目「友成警部は、念の為佐藤、奈良沢、芝刑事を連れて倉庫へ向かった」




その日は特に暑く、気温は35℃を超えていたそうだ



突然、友成警部が心臓を抑え苦しみ出した



倉庫には鍵がかかっており張り込み中だったため、救急車を呼ぼうとした佐藤刑事を止め、自分で歩いてタクシーのところまで行ったそうだ



だが、しばらくして心配した佐藤刑事が見に行くと、道路に倒れ込んでいたらしい




佐藤刑事はすぐに友成警部を東都大学附属病院に運んだそうだ



しかし、友成警部は手術中に息を引き取った＿＿

261→←259

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す