8話 【ありがとう】 ページ10
私の眼から涙が溢れた
善逸「アァァ!!ごめんね、俺のせい?俺のせいだよね!泣かせるつもりなんてなかったんだよ?ただ、本当に綺麗な眼で…顔で…」
『違うのっ…!そうじゃなくって…』
善逸は私から両手を離した
善逸「じゃあ、どうして?」
私は瞳の色が変わること、いじめられていたこと…孤児院が襲われたこと、炭次郎に言われた通り嘘偽りなく話した
炭次郎「そんなことが…話すの辛かったろう、すまなかった」
『良いの、謝らないで』
善逸「…許せない!ぜっっっったいに許せない!俺が死んだら天国であいつらに言ってやる、Aちゃんは綺麗で可愛くてとっても素敵な女の子だって!…でも、あいつらは地獄に居るのかな?Aちゃんにあんなことしたんだから…ブツブツ」
『…』
私は静かに口隠しを付けようとした…
伊之助「おい、俺まだしっかり見てねぇ」
『"じっくり見ないで"って約束したでしょ』
伊之助「紋逸はいいのか!?」
『ッ!』
私が黙ると、伊之助が手で被り物を上に上げて顔を覗き込んだ
いつぶりだろ…大嫌いだった顔を覗かれるのがイヤじゃない…
顔立ちがいいから?
伊之助「なんだ、ただの雌じゃねぇか」
伊之助は私から離れてまた被り物を付けた
『ありがとう…嫌いにならないでくれて、褒めてくれて、見てくれて…』
そう言って私は口隠しを付けようとした…けど今度は善逸に止められた
善逸「また付けるの?俺たち嫌わないよ」
『これ貰い物なの…取りたくない』
善逸「じゃあせめて口元だけにして、綺麗な眼は見せなきゃ」
『!?…………分かった』
私は山に入ってきたときと同じように、口隠しを付け紐を結んだ
善逸「フフッか〜わいい」
炭次郎「よし、絆も深まったし降りるぞ〜!」
善逸「降りるぞ〜!」
伊之助「俺が一番に降りる!」
私は足を止め
握った右手を胸に当て眼を瞑る…
ありがとう…本当にありがとう皆に出会えて幸せだよ…
善逸…私の眼を見てくれて褒めてくれてありがとう…
善逸「Aちゃ〜ん!おいで〜!」
私は顔をあげ笑顔で駆け出す
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alice rose(プロフ) - あいうさん» ありがとうございますm(_ _)m (2021年1月19日 18時) (レス) id: a666e6cc6f (このIDを非表示/違反報告)
あいう - 面白いですね (2021年1月19日 16時) (レス) id: 1883dbefc1 (このIDを非表示/違反報告)
alice rose - あおいさん» そうなのですね、すみません…変えるられるようにしても良かったのですが、設定等でいざこざが出来てしまうので固定にしました、それでもタイトルを褒めていただきありがとうございますm(_ _)m (2020年11月3日 12時) (レス) id: a666e6cc6f (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - すごく読みたくなるタイトルで開いてみたら主人公の名字が魔美夜。なんだか感情移入がしにくいかな (2020年11月3日 7時) (レス) id: 777a49a0dd (このIDを非表示/違反報告)
alice rose - 胡桃さん» コメントありがとうございます。とっても嬉しいです!これからもよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2020年8月30日 14時) (レス) id: a666e6cc6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:alice rose x他1人 | 作成日時:2020年8月30日 9時