#3 ラブ・クエスト【ars K.N】END. (ページ37)

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Lv34.私の告白ページ37

＿"いいからさっさとニューゲーム押しやがれ"

　あの日から始まった私の恋。たくさん辛いこともあったけど…。

＿"いいか？これは実践練習だからな。勘違いすんなよ"

　人生で初めて手を繋げたり…。

＿"見てろ…俺のマッピング能力が火を吹くぜ"

　私の"彼氏の隣でお菓子を食べながらゲームを見る夢"を、彼氏じゃないけど実現できたり…。

＿"クッション相手じゃ練習にならないでしょ"

　キス顔練習に二宮くんが相手になってくれたり…

＿"反省したら外してやる"

　私が相葉くんの唇を奪おうとした時は手錠使って部屋に閉じ込められちゃって。

＿"お前、隙あり過ぎなんだよ"

　大野くんに初キスを奪われた時なんてものすごく責められた。二宮くんはいつもいつも私に厳しくて。なのに、

＿"今のお前ならきっと…良い返事がもらえるよ"

急に優しくなったり…。

＿"キスが苺より甘いのか…確かめてみる？"

　変な冗談言い始めるし…。

　あ、それに。彼が五十嵐ウタイの衣装を着こなせるっていうのも素晴らしい思い出だ。そして…

＿" 思う存分、両想いになってこい"

　あの言葉に少し寂しくなったのも事実で。

＿"…良かった"

　本気で抱き締められた時に、心の中で何かが動いたのも……

「二宮くんっ…」

　全部全部、事実で……

「A…？何してんの…」

　ちゃんと言わなきゃ…伝えなきゃ…

「デートはどうしたのよ」
「二宮くん…あのね、」
「あ、もしかして振られた？だからそんな顔してんでしょ」
「ちがう…ちがうの…」

　告白って、もっと美しいものだと思ってた。

　髪型もメイクもバッチリ決めて、場所もロマンチックな海辺、もしくは夜景が見える丘とかで。

　"あなたが好きです"って…真っ直ぐな想いを届けて…。だけど、

「私…最初は相葉くんが大好きだった…。私の恋の主役は相葉くんだった…」

　実際は海辺でも夜景が見える丘でもなく、この８畳ほどの彼の部屋で。

「なのに…なぜかイベントが起こるのはサブキャラの二宮くんばっかりで…」

　"あなたが好きです"なんて言葉、一言も出て来ない。

「その度に私は…二宮くんとの思い出ばっかり心にセーブして…」

　だけど、これが私の…

「いつの間にか…二宮くんとのエンディングを見たいって、思ってた…」

　これが私の精一杯の告白なんだ…。