リターン―2― ページ23
緊張しやすい父が、いきなりこんな申し出に対応できるわけもなく……
父「け、結婚……誓い……交際……」
赤「……?」
案の定、父の頭はショートしかけていた
『今すぐどうこうするって話じゃないんだから。ただ、征十郎と付き合っているって報告しただけ』
父「そ、そうか……こちらこそ、娘をよろしくお願いします」
赤「はい。命に代えても、Aさんを幸せにします」
まるで結婚の許しを得たみたいな雰囲気になってるけど……まぁ、いいのかな?
あんなに嬉しそうに笑う父を見たのは久しぶりで、細かい事は気にしない事にした
赤「もう一つお話がございます」
何のことだろうと、私は父と顔を見合わせた
そして、また征十郎へと視線を戻す
赤「家庭の事情に口を挟むのは不躾だと承知の上です。それでも、桜庭家が生活に不自由しないよう援助する事をお許しいただきたい」
『っ!そんなの、ダメだよ!』
父「赤司さん……お気持ちは嬉しいのですが……」
赤「はい。ですので、空さんと夏さんが自立するまでです。それにAもまだ大学生で、勉強に専念する時期かと。僕はもう桜庭家とは無関係ではない間柄だと判断した上での提案です」
父「たしかに、赤司さんはもう家族のようなものですが……金銭面まで面倒をみてもらうわけには……」
赤「これは責任でも義務でもありません。僕が彼女の為にしたいと思っただけですので……私情が混ざっている事は、謝罪します」
『わ、私はそんなことのために征十郎と付き合ったわけじゃないんだよ!?』
すると、征十郎は少しだけ悲しそうな顔をした後、優しく微笑んで答えた
赤「わかっているよ」
『っ……ごめんなさい、私の方こそ、征十郎の気持ちはわかる……でもこれは、家族の問題であり、私のけじめでもあるから……』
母が亡くなった時、私が空と夏を立派に育てるって決めたんだ
そして、父に親孝行しようって
赤「Aが素直に頷くとは思っていなかったよ」
『え……?』
赤「だから、Aは今日から僕に借金をしていると思えばいい。そして、大学を卒業したら少しずつ僕に返す……もちろん無利子でかまわない。どう?その辺の金利会社よりよっぽどいいと思わないかい?」
『え、あ、そうだけど……』
たしかに合理的だけど……本当にいいのだろうか……
133人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みかん(プロフ) - みさきさん» ひゃぁぁぁ完結した後でもコメントいただけて嬉しいです(´;ω;`)!!私の作品が少しでも楽しんでもらえてよかったです(*´`) (2019年11月17日 17時) (レス) id: f2ad1a9682 (このIDを非表示/違反報告)
みさき - すっごい面白い!いゃ〜自分名前でやるのはドキドキが、止まらなくなりますね! (2019年11月17日 16時) (レス) id: 8ee38b95ef (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 紅蓮さん» わぁぁぁありががとうございます(泣)そう言っていただき、作ってよかったなと勇気付けられました( ´:ω:` )他作品や新作でも頑張ります!!最後まで読んでいただき本当にありがとうございました(泣) (2019年9月26日 17時) (レス) id: 7906a9a948 (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮(プロフ) - この作品とっても好きです!完結したことが嬉しくもあり、悲しくもあります笑次も頑張ってください! (2019年9月26日 15時) (レス) id: 167b4beba7 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - ハル子さん» コメントありがとうございます( ´:ω:` )!!他作品も読んでくださったんですね!!その中でもこの小説を気に入っていただき本当に嬉しいです(泣)更新がんばります!! (2019年8月30日 9時) (レス) id: 7906a9a948 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みかん | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/alice99101/
作成日時:2019年8月29日 14時