リターン―1― ページ22
私の怪我は思っていたより軽度のもので、3日後には退院することができた
今まで目まぐるしく動き回っていた私にとって、入院生活はとても退屈に感じた
でも、そんな私の元に赤司さんは毎日様子を見に来てくれていた
あの赤司さんがリンゴを剥いていた時は正直驚いたのをよく覚えている
赤「何を笑っているんだ?」
『いえ、赤司さんが……じゃなくて、征十郎の歪なリンゴがおかしくって、つい思い出し笑い』
赤「……練習するよ」
私たちは晴れて恋人になったわけだし、敬語をやめて、お互い名前で呼び合うことにした
まだ慣れないけど、この気恥ずかしさは嫌じゃない
赤「着いたよ」
病院から車で家に送ってもらうと、車の音を聞きつけたのか空と夏が家から飛び出してきた
夏「Aお姉ちゃん!おかえりなさい!」
空「もう怪我は大丈夫なのか……?」
『ただいま、空、夏。もう大丈夫だよ。心配かけたね』
赤「荷物は僕が持つよ」
『ありがとう』
夏「あ、赤司さん……こんにちは」
空「……こんにちは」
赤「こんにちは。家にお邪魔させていただきます」
双子はまだ征十郎と打ち解けていないせいか、少し会話がぎこちない
征十郎も兄妹がいないせいか、子供への接し方がわからないとぼやいていたことがある
2人とも人見知りって程でもないし、きっと征十郎の風格に圧されているだけだと思う。征十郎も歩み寄ろうという気持ちは持ち合わせているし、何かきっかけさえあれば……
父「A、おかえり」
『ただいま、お父さん』
家に着くと、相変わらず疲れきった父が出迎えてくれた
そんな父に、征十郎が話を切り出した
赤「お父様、折り入ってお話がございます」
父「はひっ!?」
私も何だかわからずにいたが、とりあえずただならぬ空気を感じお茶を用意するまで待つよう促した
そして、父と征十郎が対面同士に座っているのを見て、私は征十郎の隣に座った
赤「この度は娘様のご退院、おめでとうございます」
父「あ、ありがとうございます;;」
赤「ご報告が遅れましたが、先日からAさんと結婚を前程にお付き合いさせていただいてます。不甲斐ないばかりにAさんにはご迷惑をおかけしましたが、これからは彼女を幸せにすると誓います。どうか、交際をお許しください」
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みかん(プロフ) - みさきさん» ひゃぁぁぁ完結した後でもコメントいただけて嬉しいです(´;ω;`)!!私の作品が少しでも楽しんでもらえてよかったです(*´`) (2019年11月17日 17時) (レス) id: f2ad1a9682 (このIDを非表示/違反報告)
みさき - すっごい面白い!いゃ〜自分名前でやるのはドキドキが、止まらなくなりますね! (2019年11月17日 16時) (レス) id: 8ee38b95ef (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 紅蓮さん» わぁぁぁありががとうございます(泣)そう言っていただき、作ってよかったなと勇気付けられました( ´:ω:` )他作品や新作でも頑張ります!!最後まで読んでいただき本当にありがとうございました(泣) (2019年9月26日 17時) (レス) id: 7906a9a948 (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮(プロフ) - この作品とっても好きです!完結したことが嬉しくもあり、悲しくもあります笑次も頑張ってください! (2019年9月26日 15時) (レス) id: 167b4beba7 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - ハル子さん» コメントありがとうございます( ´:ω:` )!!他作品も読んでくださったんですね!!その中でもこの小説を気に入っていただき本当に嬉しいです(泣)更新がんばります!! (2019年8月30日 9時) (レス) id: 7906a9a948 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかん | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/alice99101/
作成日時:2019年8月29日 14時