赤司くんはちょっと抜けてる【黒子のバスケ】

―45―すれ違う気持ち ページ47

Aside




放課後の部活が始まった

私はいつも通り仕事をこなすが、一つ違和感があった

赤司くんと一度も目が合わない……

それどころか、どこか態度が素っ気無いような気もする




玲「なんか、今日の征ちゃん元気ないわね」


小「Aにも話しかけないって珍しいよなぁ」


永「A、なんか知らねぇのか？」


『それが、私もさっぱり……』




ちゃんとメニューもこなしているし、特別体調が悪そうでもないんだけど……



「「お疲れ様でした!!」」




結局話しかける事も出来ず、その日の部活は終わってしまった


私は着替えて帰ろうと外に出ると、そこには赤司くんが待っていた




『赤司くん……！どうしたの？』


赤「……」




でも、やっぱり赤司くんは私と視線を合わせようとしない

なんとなく緊張が走る




赤「25日の件、なかった事にしてほしい」


『え……？』




心臓が針に刺されているかのように痛い




赤「それと……告白した事も、忘れてくれ」


『！』




どうして、いきなりそんな事を言うの……？

私、何かしちゃった……？


聞きたくても、言葉が声に出来ない


そして、私は引き止めることも出来ず、去って行く赤司くんの後姿だけを見つめた




小「そしたらさぁ、隣の家の犬がー……って、A!?」


玲「Aちゃん!?なんで泣いてるのよ!?」


『ぜんばい……わだじ、フラれまじた……』


永「フラれたって……赤司にか!?」




私はコクリと頷いた




玲「そんな……征ちゃんに言われたの？」


『はい……』


永「何かの間違いじゃねぇのか？」


小「そうだよ！赤司がフルわけないじゃん！」


『私も、わからなくって……ｸﾞｽｯ』


玲「ほら、もう泣かないで。腫れちゃうわよ」




先輩達に慰めてもらい、私は一先ず落ち着くことが出来た

人前で泣くのは恥ずかしいのに、涙が止まらない




『きっと、私がいつまでも返事をしなかったのがいけないんです……』




好きという気持ちを知ったからこそ分かる

待たされる事が、どんなに苦しいか……

私はずっと赤司くんにそんな気持ちを背負わせて、甘えていたんだ




『最低だ……こんなんじゃ、愛想尽かされるに決まってる……』


玲「大丈夫よ。征ちゃんだってそれくらい分かってて告白したんだから」




それでも、私が逆の立場だったらきっと辛い

それに、もしかしたら……葵ちゃんの事、好きになったのかもしれない……




私は次の日の終業式、学校を休んだ

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