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「ルーピン先生、こんにちは」
「ああ、いらっしゃい。」
あの薬を飲んでからちょうど7日目
今日が、最後の日だ
「今日はケーキを用意したんだ。」
目の前に出されたのは
私の大好きなチョコレートタルト
顔を上げれば喜ぶ私を
嬉しそうに眺める彼と目が合った
「君は、本当にチョコレートが好きだね。」
「大好きですよ、チョコも、ルーピン先生も…」
何故か急に静かになったので
私はケーキに落としていた視線を
目の前に座る彼に向けた
バチッ、と音がなりそうな勢いで
こちらを見つめる碧の瞳と目が合う
「そんなこと言わなくても
君のDADAの成績はOだよ。」
そんなつもりじゃないんだけど、と
私はチョコレートタルトを口に含んだ
口に広がる甘味と、程よいほろ苦さ、
彼は何事も無かったかのように
チョコレートタルトを頬張っていて
全然変わらない
その子供のような姿
「…どうしたんだい？」
「…やっ、なにも、」
そこで私は、自分が泣いていることに気付いた
心配そうな顔の彼がその手を伸ばし私の涙を拭う
ああ貴方は本当に、天然タラシだ
生徒が勘違いする理由が
今になってやっと分かった
「先生、私は、先生のことが好きです」
どうせ今の私は生徒なのだ
気持ちを伝えたって迷惑はかけない
それに、伝えるだけでよかった
「驚いたな、気持ちは凄く嬉しいよ
だけど＿＿＿」
「いいんです、見返りは求めていませんから」
いつかの、彼の言葉が頭を過る
あの時の彼の気持ちが今なら分かる気がした
こんなに、辛いんだ
好きなのに届かないのは
目の前にいるのに触れられないのは、
「先生、私は先生の全部が好きです
優しいところも、ユーモアに溢れるところも、
ちょっと、悲観的なところも、」
こんなことに、なってごめんなさい
貴方の気持ちを踏みにじってごめんなさい
嗚呼、
彼の前に姿を見せるのは今日で最後だ
何をしたって、バチは当たらないはず
私は手を伸ばして
テーブル越しに座る彼のネクタイを引っ張った
「愛してる、リーマス」
そう呟いて、
目を見開いた彼の唇を奪えば
漏れた吐息から
甘い、チョコレートの香りがした
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usagi(プロフ) - 弐七さん» 有難う御座います、凄く嬉しいです。是非、最後まで楽しんでいただければと思います：) (2019年12月8日 12時) (
レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
弐七(プロフ) - あーーー！！！もう！！このシリーズ読んで何回泣いたんでしょうか…。もう、もう、言葉が出ないほど甘くて、切なくて、二度ほど読むのを止めたくらいです（笑）。でも本当に心がぐっと掴まれる作品だと思います。最終章楽しみです。もう待ちきれません。 (2019年12月6日 22時) (レス) id: c70bc84ad6 (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - エマさん» 有難う御座います、次の更新は12月の中旬になってしまいますが実習を無事に終えて必ず戻ってきますので！二人の結末を最後まで見届けて頂けると嬉しいです：) (2019年12月1日 15時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - 梨音さん» コメント有難う御座います、2人の結末がどうなるのか、一緒にしっかりと見届けましょう！ (2019年12月1日 15時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - no nonさん» いつも有難う御座います！二人がどんな結末を迎えるのか、最後まで見届けて頂けると嬉しいです：) (2019年12月1日 15時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usagi | 作成日時：2019年11月26日 22時
