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暫く見つめてていたが
気付きそうになかったので
Aは身を乗り出しその口元に触れた
驚いたように目を見開き
その動きを止めるスネイプ
彼の鼻を掠めるのは甘いシャンプーの匂い
頼むから理性を崩すようなことは
しないでくれ、とスネイプは
その眉間に皺を刻んだ
教師とはいえ、一人の男だ
その理性が崩れ去るのは一瞬である。
「.......ついてましたよ」
彼女がにっこりと微笑むと
細められる切れ長の目
弧を描く薄い唇
はて、とスネイプはあることに気付いた
以前此処を訪れた時よりも
随分と大人っぽくなっている
それに以前より綺麗になったような＿
なるほど、とその首元に咲く紅い花を見る
彼女のお相手は随分独占欲が強いらしい
痕の濃さを見る限り
ここ、２.３日でつけられたものだ
「君のお相手はどんな人だ。」
突然の言葉に噎せ返るA
それを涼しい顔で眺めるスネイプ
「や、あの、それ聞いてどうするんですか」
「.......好奇心だ。」
にやり、と血色の悪い薄い唇が弧を描く
何故かその表情に魅せられてしまって＿＿
「......よく分からない人です
愛を与えるだけで見返りを求めようとはしない」
「ふむ、しかし付き合っているのだろう？」
その問いにAは口を閉ざした
付き合ってはいない
けれど、やることはやっている
何と伝えるべきか、
「いいえ、'' そういう関係 ''ですよ」
その言葉にスネイプの表情が渋くなるのが分かった
そしてカップをテーブルに置き溜息を零す
「お前は、付き合ってもない男と
''そういうこと''をしているのかね？
全く呆れた、もう少し自分を大事にしたまえ。」
予想外の返事にAは呆気に取られた顔をする
なんなんだこの男は＿＿＿
「ああ、それとも......
我輩とも'' そういう関係 ''になるかね？」
不意に耳元で囁かれたバリトンボイスに
Aの身体が飛び跳ねる
その甘くて低い声に心臓がバクバクと脈を打つ
口をパクパクとさせるAを見て
意地悪そうな顔で笑うスネイプ
Aはそれが悔しくて、
この男を困らせたくて、
こちらに背を向けたスネイプの
そのローブを思いきり引っ張った
突然の衝撃にバランスを崩した
スネイプの腕を掴み
その血色の悪い唇を塞ぐ
「.......冗談は口だけにして下さい」
ゆらゆらと揺れる漆黒の瞳に笑いかければ
急に押された身体
気付けばAはソファに押し倒されていた
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しょこら(プロフ) - はじめまして！素敵な作品すぎてコメントさせていただきます！本当にこの作品大好きで何回も読ませてもらってます！ちなみに今から4回目行ってきます！笑どのキャラの心境も繊細に書かれていて見る度惹き込まれます…これからもusagiさんの作品楽しみにしています！ (2022年1月24日 23時) (
レス) id: a91831a4da (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - 拙さん» そう言っていただけて、嬉しいです！これからも御付き合い頂けると嬉しいです:) (2019年12月8日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
拙 - こういうの凄く好きです。色々な人の心情が分かって面白いです。ルーピンもスネイプも大好きなので本当にありがとうございますｍ(｡≧Д≦｡)ｍ (2019年12月8日 15時) (レス) id: c3f8edfab8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usagi | 作成日時：2019年10月26日 14時
