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──7月
「ねえAは夏休みどうするの？」
「私はここに残るかな....」
終業式の日の朝、いつものように
ハーマイオニー達と大広間で食事をとっていた
家に帰るのを待ち侘びた生徒達の
賑やかな笑い声が響き渡る
「そっか、ところでA
その首どうしたんだい？」
「.......げほっ、」
ロンは自分の首を指しながら首を傾げる
Aは慌ててブラウスの襟を上げた
ハーマイオニーは飲んでいたスープで噎せている
「ロン、そんなデリカシーのないこと聞かないの
察しなさいよ」
「どういうことだよ」
「そういう相手ができたってことさ」
いまいち話が飲み込めていないロンに
呆れた顔で説明するハリー
別にそういう訳じゃないんだけどな、と
Aはオレンジジュースを飲んでいた
本当に、そういう訳では無いのだ
確かにルーピンから好意は伝えられたが
だからと言って何、という訳では無い
ただ彼から向けられる愛は
私にとって居心地が良く、
嫌なわけでもないので
こうやって、その愛に応えている
ただそれだけである
「ねえ、A？
そのお相手は誰なの？まだ内緒？」
「そうね、ごめん
でも話せるようになったら話すから、」
「気になるじゃないか......」
流石に信頼しているとはいえ
お相手が教師です。なんて言えば
彼らはドン引いた反応を見せるだろう
年齢もかなり離れているし＿＿
ふと、前の長テーブルに目をやれば
白髪混じりの鳶色の髪に青白い顔色のルーピンが
オレンジジュースを飲んでいるところだった
真剣にジュースを飲むその姿は
なんとも可愛らしくて
いつも私に見せている乱れた姿からは
全く想像もつかない
いや、普段の温厚な彼の何処から
そんな姿が想像できるだろう
情事の際の彼はまさに狼
その言葉がぴったりだと思う
鋭く光る眼光、噛み付くようなキス
その圧倒的な経験値の差が
私を狂わせて、溺れさせて、逃れられない、
彼の鳴き声がふと脳裏をよぎり
急に恥ずかしくなったAは
その声をかき消すように
残りのオレンジジュースを流し込んだ
「そういえばA、さっき
スネイプ先生が貴方のこと探してたわよ」
「.......え。私また何かした？」
さあね、と笑いながら
オレンジジュースを飲むハーマイオニー
テストが終わってから
私がスネイプの部屋を訪れる回数は
分かりやすく減ったと思う
その代わりにルーピンの元へ
行く回数が増えたのだが
急にどうしたのだろうか、と
Aはそんな事をぼんやり考えていた
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しょこら(プロフ) - はじめまして！素敵な作品すぎてコメントさせていただきます！本当にこの作品大好きで何回も読ませてもらってます！ちなみに今から4回目行ってきます！笑どのキャラの心境も繊細に書かれていて見る度惹き込まれます…これからもusagiさんの作品楽しみにしています！ (2022年1月24日 23時) (
レス) id: a91831a4da (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - 拙さん» そう言っていただけて、嬉しいです！これからも御付き合い頂けると嬉しいです:) (2019年12月8日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
拙 - こういうの凄く好きです。色々な人の心情が分かって面白いです。ルーピンもスネイプも大好きなので本当にありがとうございますｍ(｡≧Д≦｡)ｍ (2019年12月8日 15時) (レス) id: c3f8edfab8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usagi | 作成日時：2019年10月26日 14時
