10年愛〜＊sho.hirano＊〜

#22 ページ22

いきなりの大抜擢に二人してあわあわしていると、、



「ただし、企画出したからって通るとは限らないから。もちろんお前ら以外にも出してもらうしその中から良かった企画だけを上に通して後は上の判断になる」



『は、、はぁ…。』



いきなりすぎて何が何だか…頭の中が全然ついてこない



隣を見るとやはり岸も相当テンパった顔してるし…



「何だよ。やる気無いなら他当たるけど？」



「『やります！！」』



咄嗟に思わず2人でシンクロすると



「じゃあそういう事で。期限は１ヶ月だから仲良くやれよ〜？」



「ありがとうございます！」
『ありがとうございます！』



2人で藤ヶ谷主任に頭を下げて見送ると「あはは(笑)息ぴったりじゃーん。(笑)」



と笑いながら去って行きミーティングルームに二人で残され




『岸…ど、、どうしよう…っ！』




「どうしようってやるしかねぇだろ？」




『何であんたそんな落ち着いてられるのよ』




「だって１ヶ月もあるんだし、今から慌ててもしょうがねーじゃん？」



『うんまぁ、確かに、、』



「俺じゃ頼りないかもしんないけどやれるだけ頑張ってみようぜ？」



そう言う岸がすごく頼もしく見える



(岸の癖に…)



『そうだよね。こんなチャンス滅多に無いってか入社以来初めてだしなんか岸となら出来る気がしてきた！』




「うん。まぁ毎日残業確定だけどな…」




『だね、、。』



それからは毎日、終電ギリギリまで岸と居残ってミーティングルームで二人でアイデアを出し合った



ある程度固まったら私も岸も先輩方に相談してダメ出しされては練り直しを繰り返して



就業時間内は通常業務をこなし岸も営業に外回りをして残業で企画を考えてあっという間の1週間が過ぎて行く



週末は1人で煮詰めて岸にLINEして、、



1週間に3回も現れたからか紫耀からの連絡もなくて良かった、、



前なら1週間も連絡無かったら不安で死にそうになってたけど今はそんな余裕ない



企画と岸で手一杯だ



怒涛の毎日を過ごしていたけど企画も何とか目処が立ちあとは最終案をまとめて提出出来るようにするだけ、、



『うぅ…間に合うかな？』



「間に合わすしか無いだろ。ここまで来て諦めんのかよ？」




企画自体を決めるのに時間が掛かりすぎて肝心な作業への時間が圧倒的になり無くなっていた



『よし！岸、うちでやろう。会社だと時間気になるし』


うちの会社は規則で24時以降の残業は禁止されている

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