GUILTY 〜それでも愛してる〜＊岸優太＊

罪＊42 ページ42

汗を拭いタオルを見つめる岸くん


そんな愛おしそうに見ないでよ…


頭が真っ白になってLINEを送ってしまったけど会ったら揺らいでしまうと思って部屋を出ようとしてたのに、、


「何があったの？」


『何も…』


はぁ…と大きなため息をつかれ


「じゃあ何であんなLINE送ってきたの？」


『…っ、別に。そのままだよ』


ふぅ…ともう一度息を吐くとベットから立ち上がりすぐ目の前に立ち腕を掴まれた


「こっち見てよ」


『ヤダ。』


「さっきのLINE、本気なんだったら俺の顔みてちゃんと言ってよ。ちゃんとAさんの口から終わらせて。」


落ち着き払った岸くんの声とは裏腹に私の手首を掴む手が震えてる


ズルいよ。そんなの、、、


アナタを傷付けたくないから会わないつもりだったのに



『岸くんKing&Prince知ってる？』


「え…？」


『私ね、今朝初めて知ったの。あのドラマの主題歌歌ってる人達のこと』


「俺の事…気付いたの…？」


『私、なんにも知らなかったんだね。岸くんのこと』


「ごめんっ！黙ってた事はっ、、だけど騙すつもりとかじゃなくて俺の事ただの男として見て欲しくて…」


『うん。知ってたらきっとこうはならなかったから。』



腕を掴んだまま真っ直ぐに私を見つめる瞳が大きく見開いた



「俺が…芸能人だから？」



『それもあるけどもう、夫の元に戻ろうと思って』



「旦那さんから連絡来たの？」



『岸くんには関係ないでしょ？』



「……っ、、」



彼の綺麗な瞳がどんどん悲しみに染まっていくのが苦しい



『岸くん…仕事は？今、一番忙しい時期でしょ？こんな所にいて平気なの？』




「リハ…抜けてきた。それどころじゃなくて」



『何で…！』



「好きな人からあんなメール来て平気でいられる男なんていると思う？」



疲れたように笑う彼をもう見ているのが辛い



『……っ、、そうゆう所が無理なの。』



「……え？」



『仕事に穴開けて会いに来られてもなんにも嬉しくない。むしろ困るの。周りの迷惑考えた？』



「……。」



俯く岸くんは何も答えない



『本当、ガキ。』



「A…さん？」



『旦那が居なくて寂しかったから遊び相手が欲しかっただけ。若くて調度良いと思ってたのにアイドルでしかも本気になられたりとか…っ、、迷惑。』



「それ、本気で言ってんの？」



聞いたことも無い低く感情の見えない岸くんの声に思わず言葉が出なくなる



お願いだから、もう私を嫌いになって…

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