GUILTY 〜それでも愛してる〜＊岸優太＊

罪＊23 ページ23

雨に濡れてシャワーをしたからほぼスッピンに見えるAさんはいつもより幼く見えて




しかも外で飲むよりも酔ってるのかその喋り方が今までで1番ガードがゆるい気がするのは気のせいだろうか…





頬を桃色に紅潮させていつもに増して饒舌なAさんが妙に色っぽく見えて困る





そんなのお構い無しに絡んでくるのを何となく交わしているのに、、、



(モテるでしょとか…本当、年上の割に鈍いんだよな。)



だから少しだけ本音を吐いてみた



Aさんも少しくらい困ればいい



なのに…



すぐにいつもの調子で返してくると思ったのに



『うーん、、それはどう受け取ったらいいのかなぁ〜』



なんて…



思い切り目泳いでるし視線合わせてくれないし



(急に素直になるのとかマジ反則だっつーの)



「そのまんまっすけど。」



『そうですか…。』



ほら、いつも年上ぶって人このこと若い若いって年下扱いする癖にこうゆう時に急に逆転するんだよな、、、



「今度は俺から質問いい？」



『な…なに？』



ちょっと怯えた目で見返してくる



その瞳も男を逆に刺激してるって気づいてない



「Aさんの旦那さんってどんな人？」



『え……。何で？』



「知りたいから。」



『普通の人です。海外でばっかり仕事してるから日本には1年の半分くらいしかいません。以上。』



「俺よりイケメン？」



『なっ！わけないじゃん！普通の人だよ。本当に岸くんよりもずっとおじさんだし(笑)』




「寂しくないの？ほとんど離れてて」




『寂しくないって言えば嘘になるけど慣れました。もう3年もこんな生活だしわかってて結婚したから。』




「3年も…放ったらかしなの？」



何だか無性に腹がって来た



Aさんが時々見せるどうしようもない寂しさを旦那さんは気づいてないんだろうか



結婚するほど好きな人と一年の半分しか一緒に居られなくて寂しくない人なんているわけない



そう思う俺はまだガキなんだろうか



「俺の事利用していいよ」




『え…？何言って…』




「寂しかったら寂しいって言ってよ。俺がそばに居るから」



『ダ…ダメだよ。』



「ダメじゃない。」



『岸くんなら私なんかよりももっと若くて可愛くてちゃんとした子と付き合えるでしょ…』



「俺はAさんがいいんだよ。」



『後悔…するよ？』



「させてよ。」


その瞬間彼女の綺麗な顔が泣きそうに歪んだ



やっとたどり着けた彼女の本心へ

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