ストーカー編6 ページ6
翌日も紫耀が1人で迎えに行き一緒にマンションへ帰ると留守電が入っていた
｢再生して｣
紫耀に言われ再生ボタンを押すと
───玲奈に近づくな。次は命はないと思え
｢次って･･･？｣
｢あぁ･･･昨日ちょっとな｣
｢何かされたんですか！！｣
｢帰りに駅でちょっとぶつかられただけだよ。お前は玲奈に相応しくないって言われたけど人が多すぎて分かんなかった｣
｢そうだったんですね･･･良かった、お怪我が無くて｣
｢向こうもだいぶやる気になってくれてるしダメ押ししとくか｣
｢何するつもりですか･･･？｣
徐ろにベランダ側の窓の前に立ち
｢なぁ、ちょっとこっち来て｣
｢何ですか？｣
呼ばれて近くへ行くとシャッと一気にカーテンを開けられ
｢ちょっと！何し･･････んｯ!!｣
慌てて閉めようとカーテンに伸ばした手を掴むと窓ガラスへ押し付けて唇を塞いだ
薄暗くはなって来ているが部屋の電気はついているし外から丸見えになってるに違いない
｢んっっ！ンンっ･･･ｯ!!｣
反射的に振り上げられたもう片方の手も簡単に捕まえられ重ねられた唇から逃れる術もなく
どうゆうつもりなのかと目を開ければ窓の外を見つめる瞳は･･･目の前で唇を重ねる相手ではなく遠くの誰かを見ていた
この部屋を覗いているであろうあの男へ向けのはずなのにその瞳は薄く笑っているようで恍惚の光さえも宿しているように見える
抵抗しても無駄だと悟った頃にやっと離れカーテンを閉めた
｢どうゆうつもりですか？｣
唇を拭いながら睨みつけると
｢最後のひと押しだよ。んな怒んなって。これで全部片付けてやるから｣
｢誰を見てたんですか･･･？｣
｢何が？｣
｢窓の外･･･何かをずっと見てましたよね｣
｢あぁ･･･別に？ちゃんと見てるかと思っただけだよ｣
｢そう･･･ですか。｣
｢じゃあ、俺帰るな。明日は念の為に朝から来るから｣
｢わかりました･･･｣
念の為･･･と言ってるけど何か確信のあるような空気に不安が広がった
紫耀がマンションを出て部屋に戻るとリビングは真っ暗でテーブルの上には食べ終えたカップ麺
｢またこんな栄養に悪いもん食って･･･｣
当の本人はもうそこには居らず寝室を覗くとすでにベットで眠っていた
ベットの端に腰をかけて髪を撫でてやればその美しい顔に涙の跡
｢やっぱ見てたんじゃん｣
廉の中に見つけた嫉妬という人間らしい感情に無意識に笑みが浮かんだ
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Riho(プロフ) - はじめまして！お話すごい面白かったです！これからどう展開してくのか凄く気になります！これからも更新楽しみにしてます！ (2020年2月22日 2時) (
レス) id: df3c910baa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alice
| 作成日時：2020年2月20日 21時
