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sya「だったら、」
「シャオロンは分かんないんだよ。吸血鬼に愛されたヒトの子の末路を」
私は母の二の舞になんてならない。私を捨て、ヒトの子と一緒になったあの女のことなんて。
sya「最高なんやろな、きっと」
最低の間違いでしょ？
ねえ、シャオロン。まだ二十年とちょっとしか生きてないあなたには分からないかもしれないけど。
指を絡めて、彼を受け入れる。いつからだっけ、こんな関係になったのは。呪いのような愛を耳元で囁いて、私を甘ったるい砂糖水の中に落とす。意地悪く笑う顔も、我慢ならなくなって息を荒げるのも、初めて会った時には知らなかった。
sya「A、愛してる」
熱と、それから唾液と、私の髪が一本。それらが口の中に放り込まれ、それを混ぜるみたいに彼の舌が動く。力尽きる頃には、もう深夜を回っていた。
***
「あら、チーノ」
cn「おはよう、A。時間間違ったなー…この時間結構混むんやな」
一列に並んだ吸血鬼を見て、チーノがぼそっと呟いた。
cn「Aのペットは？」
「シャオロンのこと？今日は事務所に置いてきた。久しぶりにトントンとゲームしたいってさ」
cn「ふーん」
興味無さそうにスマホを眺めていた。私たちは今、ある配給の列に並んでいる。それぞれの区画に一つずつ設置されているそれは、ヒトの子の血液をもらう場所だ。私たち吸血鬼にとって、ヒトの子の血液というものはエネルギーに近い。ガソリンが無いと車が動かないように、私たちはヒトの子の血が無ければ動くことができない。ただ、ディーゼル車なんかよりはだいぶ燃費も良くて、一滴あれば三日は動いていられる。だから、小瓶に詰められた血液を週に一回もらいにいくのだ。
「こんにちは。これ、身分証明書」
そう言って受付の女にカードを見せた。不愛想な顔で小瓶を一つ渡し、手でしっしとジェスチャーをされる。なんとなくチーノを待って、「なんなのあの女」と愚痴を垂れれば、「ああいう女を自分のいいようにするのが好き」とよく分からない返答をされる。
cn「Aはこの後どっか行くん？」
「仕事だよ。…あ、チーノも来る？この前の林檎のこと、トントンに聞いてみようかなと思って」
cn「トントン？どうしてトントンなん？」
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Alex(プロフ) - 鷹尾さん» ありがとうございます！現在続編を書いてるところなので、お楽しみにお待ちくださいませ！今後とも引き続き宜しくお願いいたします！ (2019年8月8日 19時) (
レス) id: 8d1909fe0c (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - 十音さん» もちろんです！現在書いている続編では、エミさんとコネシマさんが登場してます！お楽しみに！ (2019年8月8日 19時) (レス) id: 8d1909fe0c (このIDを非表示/違反報告)
鷹尾(プロフ) - コメント失礼します！相変わらずAlexさんのまとまった綺麗な文章と、面白いストーリー性にはいつも感服させられます..今後のストーリーが楽しみです！これからも無理なく活動を続けて下さい！応援しております！ (2019年7月25日 6時) (レス) id: 1713adb778 (このIDを非表示/違反報告)
十音 - 続きはゾムさんとかオスマン先生とかも関わってくるんかな? 楽しみにしてます! (2019年7月23日 22時) (レス) id: c8ef4a1018 (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - 夢愛-ゆあ-さん» ありがとうございます！私も書いていてとても楽しいです！今後もぜひご覧くださいませ！ (2019年7月22日 21時) (レス) id: 88753e3a2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alex
| 作者ホームページ：http://nanos.jp/xxdreamxxalex02/
作成日時：2019年7月22日 0時
