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Aさんが彼女になった日のことは、今でも覚えてる。なんならそれは自分の中でとても色の濃い思い出であったし、結婚式のスピーチでゾムさんにしこたまいじられたことでもある。
eml「ゾムさん、ゾムさん…あかんかも…」
zm「何が？」
eml「女の子に、飯誘われた…」
情けないが、彼くらいにしかこんなことを相談する相手がいない。
zm「…この前言ってた子？」
eml「そう。…Aさん…」
名前を出すのも恥ずかしいくらい、自分は彼女に夢中だった。きっかけは小論文の提出の時。そこから徐々にあっちから話しかけてくれて、自分も積極的に話すようになった。いつしか距離は縮まって、今は俺の真後ろで授業を受けている。出席カードを渡したり、レジュメを前から後ろに渡したり。目が合うと照れるし、顔を見るともっと好きになる。単純だと笑ってくれていい。しゃあないやん、可愛いんやから。そんな彼女が自分を飯に誘ってくれた。いつでもいい。そう言ったけど、自分から「この前の話やけど、来週にせえへん？」なんてスマートに言えるわけがない。だから、咄嗟に「明日にしよう」と提案してしまった。若干引かれたが、明日ご飯に行ける。しかも二人で。
eml「でもさ、着てく服がない…」
zm「スーツ、スーツ。エミさん、いつもの塾で着てるスーツでええやん」
それが不正解なことくらい、生まれてこの方彼女ができたこともない自分にだって分かる。
eml「ジーパンとか？カジュアルすぎ？」
zm「いや？そこまで気にせんやろ。エミさんもジーパンとか履くんやな」
eml「じゃあ普通にパンツとかでいいの？」
クローゼットにしまいこんだ地味な色のパンツやベスト、シャツを頭の中で並べてみる。いつもカジュアルで、綺麗で、可愛らしい彼女と釣り合うかどうか。バッグはどうする？いや、そもそもバッグなんて男が持っていくもんちゃうか。…じゃあ、財布ってポケットにしまうん？あかん、分からん…。
zm「まあ、いつもの格好でええんちゃうの？」
ゾムさんを信じて、いつも通りの格好をする程素直な人間ではない。貯めたバイト代を財布にごっそりと入れて、初めてあの言葉を言ってみた。
eml「すみません、このマネキンの着てる服、上から下まで全部ください」
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Alex(プロフ) - ドナドナさん» ありがとうございます！アラルカァイがよく分かりませんが、喜んでくださって光栄です。お辛い経験されたんですね。心中お察しします。 (2020年4月19日 21時) (
レス) id: 68d9b196e6 (このIDを非表示/違反報告)
ドナドナ - この作品がすごすぎて、目から滝のようなアラルカァイが...夢主のお話が自分にそっくりで、なんとなく嬉しかったです。ありがとうございました。 (2020年4月19日 1時) (レス) id: e73edfc34e (このIDを非表示/違反報告)
きぃ(プロフ) - ｳｫｫｫｫｫｫｫｵｵｵｵｵﾝ!!!!!!(*ﾉД`*)･ﾟ･。 (2019年9月2日 2時) (レス) id: d9682ceb69 (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - おつるさん» 涙ふきふき。そう思ってくださり、ありがとうございます！今度はうれしい涙が流れてしまうような話を考えます！ (2019年8月8日 19時) (レス) id: 8d1909fe0c (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - ぐろこさん» ご覧いただきありがとうございます！ちょっと悲しすぎましたね…次はほっこりエーミールを書いてみます！ (2019年8月8日 19時) (レス) id: 8d1909fe0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alex
| 作者ホームページ：http://nanos.jp/xxdreamxxalex02/
作成日時：2019年5月25日 14時
