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「一年ぶりだね。アメリカからはいつ帰ってきたの?」
eml「半年前です…」
じゃあ、もう半年はどうしていたか。いつ会いに行こうか考えていたら、半年が過ぎていた次第。
「話って何?」
eml「帰ってきてからしようと思ってた話。してもいいですか?」
「どうせダメって言ってもするんでしょ?」
こちらを見てくれないAさん。それでも構わないから、自分の気持ちを伝えることにした。内ポケットに忍ばせた贈り物に触れれば、少しばかり勇気をもらえた気がする。
eml「ずっと、時間作れんくてごめん」
「気にしてない」
気にしてや。
eml「アメリカにいた時、ずっとAさんのこと考えとってん」
「気持ち悪い。もう別れたんだからさっさと忘れてよ」
素っ気ない態度。また贈り物に触れることで、折れそうになる心をなんとか保った。
eml「俺、別れる理由に納得してへんから」
「納得する、しないの問題じゃない。私、エーミールともう無理だなって思ったから別れたの」
eml「もう無理だなってなんなん?何がもう無理なん?」
「…これから先、エーミールといても将来が見えないって思ったから。…だから別れた」
ずうずうと鼻をすするAさん。ああ、もうなんでこの人はこんな可愛いんやろ。
eml「…嫌いになったとかじゃないんやんな?」
反応はなかった。抱きしめてもいいですか?キスをしてもいいですか?恋人だからそんなことを聞かなくてもいい関係ですよね?でも、今の彼女にそれを聞かないといけない気がしたのだ。それを聞いてからしないと、泣いてしまうんじゃないかと思って。でも、その前に自分はやるべきことがあった。大切な話をすること。だいたいの男性が恋人のその先を求めた時、同じことをするんだろう。立ち上がり、座る彼女の前に片膝をついた。内ポケットから自分の勇気を取り出し、それを見せつけるように彼女に差し出した。
eml「Aさん」
こちらを見た彼女に、大事な話を始めた。

eml「私と、結婚してくれませんか?」

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Alex(プロフ) - ドナドナさん» ありがとうございます!アラルカァイがよく分かりませんが、喜んでくださって光栄です。お辛い経験されたんですね。心中お察しします。 (2020年4月19日 21時) (レス) id: 68d9b196e6 (このIDを非表示/違反報告)
ドナドナ - この作品がすごすぎて、目から滝のようなアラルカァイが...夢主のお話が自分にそっくりで、なんとなく嬉しかったです。ありがとうございました。 (2020年4月19日 1時) (レス) id: e73edfc34e (このIDを非表示/違反報告)
きぃ(プロフ) - ウォォォォォォォオオオオオン!!!!!!(*ノД`*)・゚・。 (2019年9月2日 2時) (レス) id: d9682ceb69 (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - おつるさん» 涙ふきふき。そう思ってくださり、ありがとうございます!今度はうれしい涙が流れてしまうような話を考えます! (2019年8月8日 19時) (レス) id: 8d1909fe0c (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - ぐろこさん» ご覧いただきありがとうございます!ちょっと悲しすぎましたね…次はほっこりエーミールを書いてみます! (2019年8月8日 19時) (レス) id: 8d1909fe0c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Alex | 作者ホームページ:http://nanos.jp/xxdreamxxalex02/  
作成日時:2019年5月25日 14時

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