ryota's time ページ15
Aサイド
今日は 会社の人との飲み会で
ほんとは休みたかったけど 、
上の人たちが沢山来るから 休むに休めなくて
涼太の機嫌がすこぶる悪い 。
『 なぁ 、もう今日休んでーや 。』
「 無理だって 、何回も言ったじゃん 。」
『 迫られてきたらどうすんの ？ 』
「 そんなの無いって 。心配しすぎ 。」
ソファーに座りながらあたしの事を
ずーっと見てる涼太 。
『 A 、そのワンピース着てくん？ 』
「 そうだけど 。」
って言ったら急に険しい顔になって
ズカズカとこっちに歩いてくる 。
なんか怖くて 後ろずさりしてると
ガシッと腕を掴まれて 、
『 俺だけのAやのに 、
そんな格好してったら みんなAのこと好きになる 。』
と 言ってきた涼太 。
「 だから そんな心配しなくても大丈夫だって 。
なんかあったら電話するから 、ね？ 」
『 帰り迎えにいくから待ってて 。』
どこまで過保護なんだって思ったけど 、
涼太の優しさに甘えることに 。
「 わかった 。有難う 。」
そう言うと 、今まで掴まれてた腕が
離されて ぎゅっと抱きついてくる涼太 。
『 誰にも渡したくない 、、』
その瞬間 首元に少しの痛みが走る 。
「 ちょ 、りょた ... やめ 、」
『 でーきた 。』
ニヤリと笑う涼太の表情で
あぁ 、絶対痕つけられた 、 って 。
そう思って 慌てて鏡の前まで行くと 、
わざとしたかのように 見えるところについているその痕 。
「 ちょっと涼太！ 」
『 お守り 。Aに誰も近づきませんようにーって 。』
” ニヒ ” って効果音がつきそうな顔で
あたしのことを見る 。
もう出なきゃいけないのに
メイクで何とか誤魔化す 。
「 よし 。おっけー 。」
玄関で靴を履いて 、ドアに手をかけたとき 。
『 すき 。』
不意にもキュンとしちゃって 、
「 ふふっ 、あたしもだよ 。
じゃあ 帰りまってるね 。行ってきます 。」
『 行ってらっしゃい 。』
(「 束縛涼太 も 嫌いじゃない ... 」)
・
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作者名：りぼん | 作成日時：2017年5月4日 20時
