春風 花びら。 【TRIBE短編集】

ライラック*2* ページ7

〜誕生日当日〜



隼「A、誕生日おめでとー」



「ありがとうーー！！やっと隼くんと同い年になれたよ！」



隼「うぐっ…………！！」



A的には抱きついたつもりなんだろうけど、鳩尾に頭が刺さってそれどころではない。

いや、愛情はそりゃ伝わってくるけどね？

その頭を撫でながら鳩尾から離す



隼「誕生日プレゼントあるけどいる？」



「いるー！」



隼「はい」



そう言ってさりげなく『あの花』の花束と指輪を渡す



「ほわー……きれー……」



隼「でしょ。これが僕のセンスです。笑」



「センスいいね、隼くん！」



隼「むっちゃ調べたもん」



「そなの？教えて！」



隼「ライラックっていう花で、花言葉は思い出、友情、謙虚。あ、でもこの花は白だから、青春の喜びと無邪気が花言葉ね。

ちなみに僕はAっぽいなと思ってこれにした。
無邪気とかそのまんまじゃん？笑」



僕がスラスラとライラックについて話していく度にAが嬉しそうにする。



「もー、そこまでAのこと考えてくれたの？だいすき！！」



隼「僕も大好きだよ。」



僕がそう言うと照れたのか、Aは花束を抱き締める。



「ん？」



隼「どした？」



「はっ！隼くんこれ！」



隼「A結婚しよっか」



「〜〜〜！」



隼「あれ、返事は？」



「す、る！隼くんと！お願いします！！」



顔を赤くしながら号泣するAが不意にいとおしくなって、花束を奪い取り、それをテーブルに置いて抱き締める



〜ずっと一緒にいようね。生涯愛する人〜

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