その５６ だ、だめだ。ここで笑ってはいけない。 byかぐや ページ17
ー翌日の朝ー
《吾琥叙様は今日もお美しい。皆、吾琥叙様を崇めよ！》
世界一最悪な目覚ましアナウンスが流れ、私は目を覚ました。
ったく。どうしてこのアナウンスが目覚ましなんだよ……。
にしても昨晩は吾琥叙のいびきがうるさかったな。
「ウホォォォォォ」っていびき、今まで聞いたことないよ！
「芽依、おはよう！」
『おはよう！』
かぐやの爽やかな挨拶で一日がはじまる。
どこかのワカメの不快な挨拶とは違って、いいね！
「おはよう。あ〜あ、もう少し寝たかったな……。」
「おはよう。さっきの目覚まし何？」
結菜、椿も起きた。
『セコム共が希望したんでしょ。』
「芽依様、今日から私は貴女のセコムになると誓います。」
華恋の寝言が聞こえて来た。どんな夢見ているの！？
『華恋、起きて〜！！ツルピカーンな吾琥叙の第一発見者になるんでしょ？』
「そうだ！思い出した！」
『たぶん吾琥叙はまだ寝ているから、そこの扉を開ければ見えるはず。落ちている髪の毛を踏まないようにね。』
私はゆっくりと扉を開けた。
みんなは扉の隙間から吾琥叙の様子を見る。
『だ、だめだ。ここで笑ってはいけない。我慢だ！』
扉を開けたはいいが、すぐ足元に吾琥叙がいて、すこしでもバランスを崩すと大惨事になりかねない状況だ。
こんなところで爆笑するとヤバいね。
『私達なら我慢できる！扉を閉めるから気を付けて！』
私は扉を閉めた。
皆、一斉に笑い転げる。
『ガチのスキンヘッドで草。』
「っていうか、寝相悪すぎ。3mくらい移動しているよ。」
結菜が笑いながらそう言う……。しかし、半分近くは笑い声で聞き取れない。
「でも、髪の毛すごく散らばっていたね。どうする？」
笑いが一段落ついたところでかぐやが発言した。
『吾琥叙に片付けさせるしかないよ。アイツの所持品“だったもの”だし。』
私の言葉に、皆は再び爆笑したというのは言うまでもない。
＊＊＊
ー数分後ー
「ウッホホウッホ！朝だ！！」
上機嫌な吾琥叙が扉を開け、ゴリラ顔を見せる。
「吾琥叙様、おはようございます……ど、どうされました？」
華恋は必死で笑いを抑えている。
「私の頭に何かついている〜♡？」
吾琥叙は不思議に思いながら鏡を見た。
残念。頭に「余計なものがついている」のではなく、「必要なものがついていない」のである。
「髪がなくなっている！朝礼に出られないわ〜♡」
ざまあ！！
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yui(プロフ) - テストの順位がうんこでコロナとインフルダブルでかかったけどこの作品のお陰で涙出るまで笑いました。ありがとうございます。 (9月23日 22時) (
レス) @page18 id: 64bb273341 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - 「蒼」の読みは「そう」です。コメントに気づかなくて返信が遅くなりました。申し訳ありませんm(__)m (2022年12月25日 14時) (レス) id: 3f4c27677a (このIDを非表示/違反報告)
来望 - 蒼って、読み方あおですか？それともあおいですか？？ (2022年10月25日 19時) (レス) @page32 id: 7b9c6e724b (このIDを非表示/違反報告)
来望 - 蒼って、読み方あおですか？それともあおいですか？ (2022年10月25日 19時) (レス) @page32 id: 7b9c6e724b (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - ピノさん» ちなみに、乾燥ワカメヘアー＝アフロヘア―www (2022年1月19日 16時) (レス) id: d623c1ac50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉姫 | 作成日時：2021年11月11日 17時
