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4話 ページ5

「ラギーって呼んでいいっすよ、Aくん。わかる?」

「ラギ……おにちゃ?」

「お!ラギーお兄ちゃんって呼ぶんスか?シシシッ!良いっスね〜」

「ラギ……ちゃ」

「まあそれでも良いっスよ……とにかく!人に噛み付かないこと!魔法を使わないこと!わかったっスか?約束できる?」

「できない」

「マっ……どうしてそこだけ流暢なんスか!?んもー……シシシシ、おもしれーAくん。……じゃあ噛む時は優しく、魔法も優しく。これなら良いっスか?」

「やさ……やさ……がんばります」

「オッケーっス!良い子っスね〜」


頭をぐりぐり撫でてやるときゃあきゃあ笑って喜ぶ。理事長はその姿に満足げな様子で「ではこれで」と行ってしまった。


(このまま良い子で居てほしいっスけど……いつ波が来るのやら)


オレはAくんの瞳を見ながらそう思う。何をしたら機嫌が悪くなるかとか、理事長に聞いときゃよかった、と今更思った。









「レオナさーん、昼飯買ってきたっスよ」

「今日はいつにも増して遅ぇぞラギー。……そいつ、なんで連れて来やがった」


植物園のヌシみたくなってるレオナさんは、Aくんを見て眉間に皺を寄せる。それがどう見てもこの子の生まれを知ってる反応だったから。


「あ、そっか。レオナさんも王族だからこの子のこと知ってるんスね」

「おい……厄介事を巻き込むなよ」

「あーはいはいスミマセン。でも今んとこ全然この子大丈夫っスけどね……Aくん、お手」

「?」

「お手って言われたらー、オレの手に、こう……手を乗っけるんス。わかった?これが、お手」


Aくんの手をとって自分の手に乗せてもう一度「お手」と言って離す。


「Aくん、お手!」


オレが手を戻してまた差し伸ばすと、首を傾げながら、何故か周囲の様子を伺いながらAくんは差し出した手に手を乗っけるものだから。


「シシシシ!良い子っスね〜Aくん!」

「おい、何芸仕込んでんだ」

「今んとこ全然かわいいっスけどね〜。レオナさんも見てくださいよ。うりゃうりゃ」


頬に手をやって頬を揉んでやって、きゃあきゃあ言って喜ぶAくんの様子をレオナさんに見せると、レオナさんは鼻で笑った。

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功徳(プロフ) - オパールさん» ありがとうございます!よろしければ他の作品も読んでくださると好みに合うかもしれません🥰 (11月10日 20時) (レス) id: e0d582f997 (このIDを非表示/違反報告)
オパール - とーっても…面白かったです!この作品を作ってくれて、ありがとうございます! (11月10日 19時) (レス) @page42 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
自分(プロフ) - 新.sinさん» 一気読みありがとうございます!これを気に入ってくださった方は私の別作品も気に入っていただけそうなのでおすすめさせていただいております……💕重ねてお読みいただきありがとうございました🥰🥰🥰 (2022年8月14日 16時) (レス) id: a1f82c8f4e (このIDを非表示/違反報告)
新.sin(プロフ) - 一気読みしてきました。私が占ツクで見てきた作品史上最も好き!!って思いました!!素敵な作品をありがとうございました! (2022年8月14日 15時) (レス) @page42 id: 03f8c9269c (このIDを非表示/違反報告)
自分(プロフ) - 黒恋さん» わーーいありがとうございましたお疲れ様でした〜!!!本当にありがとうございます……💕💕💕嬉しい嬉しいなあ…… (2022年6月2日 18時) (レス) id: a1f82c8f4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わたし | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年10月26日 9時

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