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3話 ページ4

オクタヴィネル寮の入り口で、何故か理事長に「お待ちしておりましたよ」と声を掛けられた。


「オルカ君は非常に扱いの難しい生徒でして、他の生徒に面倒を頼んでも途中で投げ出してしまうのです。だから不安に思っていたのですが……ブッチ君がそうして面倒を見てくださるととても助かりますね」

「いや、生徒に頼むなっつーの……ってか、オレは子守しにこの学校に来たわけじゃねーんっスよ?」

「当然、内申は弾みますよ?面倒見の良いブッチ君が、良い就職先に出会えるように!」

「……まあそれなら別に最低限のことくらいはしてやっても
良いっスけど……所属も学年も違ぇし、あんま出来ること無いと思うんスけどね」

「いえいえ、オルカくんは人に噛み付いたり魔法を放ったりするので……それの手綱を握って欲しいのです」

「いや怖っ!?聞いてねーっスよそんなん!てかなんで退学にしないんスか!?」

「彼はかのラージロワ家の生まれ……在学させているだけで多額の寄付金がゴホンゴホンいいえ、彼は実践……いえ実戦となると非常に優秀な魔法士なのですよ」

「ラージロワって……あのっスか!?」


オレの記憶が正しければ、教科書にすら載っていたレベルの家だ。魔法元年以前の時期は海の殆ど全域を支配し、その武力によって王を名乗り、しかし現在はその名を名乗り活動している者は少数だと言う、主にシャチの人魚で構成された家。……確かにシャチだから、整合性はあるけども。


「はー……なんだ、オレと似たモン同士かと思ったら、アンタすげーとこの生まれなんスねぇ」

「?」


頭を撫でてやると、Aくんは口角を上げたまま首を傾げる。とてもそんな子には見えないけれど、腹に何を持っているかわからないものだ。


「あ、じゃあ、仲良くなっときゃイイコトあるかもってことっスかぁ!?」

「その通り!そしてそれはこちらとしてもひっじょ〜!にありがたい!」

「よーしAくん、オレが面倒見てやるっスから、噛み付いたりしないでくださいね?わかった?」


目線を合わせて、にっと笑ってやるとAくんは反射的に笑顔を返してくる。今のところ、全然凶暴には見えないが、油断はしねーようにしないと。

Aくんは笑顔を浮かべたまま、何故か首を傾げ困惑気味にオレの耳を触ってくるものだから笑ってしまう。

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功徳(プロフ) - オパールさん» ありがとうございます!よろしければ他の作品も読んでくださると好みに合うかもしれません🥰 (11月10日 20時) (レス) id: e0d582f997 (このIDを非表示/違反報告)
オパール - とーっても…面白かったです!この作品を作ってくれて、ありがとうございます! (11月10日 19時) (レス) @page42 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
自分(プロフ) - 新.sinさん» 一気読みありがとうございます!これを気に入ってくださった方は私の別作品も気に入っていただけそうなのでおすすめさせていただいております……💕重ねてお読みいただきありがとうございました🥰🥰🥰 (2022年8月14日 16時) (レス) id: a1f82c8f4e (このIDを非表示/違反報告)
新.sin(プロフ) - 一気読みしてきました。私が占ツクで見てきた作品史上最も好き!!って思いました!!素敵な作品をありがとうございました! (2022年8月14日 15時) (レス) @page42 id: 03f8c9269c (このIDを非表示/違反報告)
自分(プロフ) - 黒恋さん» わーーいありがとうございましたお疲れ様でした〜!!!本当にありがとうございます……💕💕💕嬉しい嬉しいなあ…… (2022年6月2日 18時) (レス) id: a1f82c8f4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わたし | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年10月26日 9時

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