【◇】年下はお断りです 2

年下58 ページ9

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「うわ、結構ぱっくりいってる」




洗ってきた小湊の手の中の傷を見ながら処理をどうしようか悩む。




「紙カッターでやった？」

「うん」




んー…紙カッターって本当痛いからな…

グローブとか持つ時とか当たって手が痛くなっちゃうからちょっと治りが遅くなるかもしれないけどとりあえず部活中は絆創膏を貼ってもらおうかな。





「部活中だけ絆創膏貼ってそれ以外は剥がして乾燥させる。あとはきちんとまめに消毒して」




救急箱から絆創膏を取り出しそれを貼りながら言うと

いつもなら「そんなのわかってるよ、お節介」と切り捨てるはずなのに、なかなか返事が帰ってこなくてなんとなく変だなと思い下から表情を窺う。



あれ…？驚いてんの…？





「お前ってそーゆー知識あったんだね」

「……失礼だね！！」




私だって軽い気持ちでマネージャーやってんじゃないわよ！！と叫ぶと、そうだったの？と心外ですみたいな感じで言われる。






「もう手当て終わったんだから早く行きなさいよ！！！」





苦し紛れに私が言うと

ちょっと考えるように下を向いてから再びこちらに向き直る。






「じゃあ、1つ言うこと聞いてくれたら行ってあげる」





……なんか言葉の使い方違うよね！！？？



何で行ってあげる、なわけ！？行こうが行くまいがあんたの勝手でしょ！！ていうか怒られるよっていう意味で親切心で言っただけなんだけど！？

と心の中で叫んだが、こんな事言ったら間違いなく殺されると思い直し「はいはい、出来ることならやりますよ…」と渋々了承した。







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「御幸との約束すっぽかして」







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