九十八話:鬼の始祖と ページ5
NOside
建物の上からその鬼の姿を見るA
目に力を集中させる
黒い髪に赤い瞳
その瞳には数字は刻まれていない
だが、上弦を遥かに越える威圧感
間違いなく鬼舞辻無惨だ
良かった___
人気のない所に居てくれて
心置きなく、戦えるよ
限りなく殺気と闘気を消して
鬼舞辻の背後に音もなく降り立つ
そして___
頚に刃を振るった
刃が頚に入る
呆気ない___
Aはそう思う
だが、半分程頚が斬れた時に
鬼舞辻が動き、刀を掴んで止める
Aはその手ごと切ろうと力を入れるが
びくともしない
Aは咄嗟に胴体に蹴りを入れる
鬼呪で強化された蹴りが鬼舞辻の胴体を
吹き飛ばす
その、人間ではあり得ない程の攻撃の威力
衝撃に耐えきれず鬼舞辻が後退する
Aは鬼舞辻を見て思う
『(...今の蹴り喰らってもダメージは
なさそうだな。それにあまり飛びもしなかった
伊達に鬼の始祖名乗ってないな)』
鬼舞辻は訝しげな顔で、Aを見る
そして、何かに気付いたのか
口角を上げて笑った
鬼「...そうか、お前が柊Aか」
『...!』
何故私の名前を知っている...
Aは瞠目する
鬼舞辻が言う
鬼「さっきまで不愉快な夜だった
だが、まさか今夜お前に会えるとはな」
『...』
鬼「柊A、鬼になれ」
『はぁ?』
その言葉にAは青筋を浮かべる
鬼舞辻はそんなAを気にせずに喋る
鬼「お前は覚えているか?
下弦の鬼、鬱戯と氷雨を
下弦の中でも強く
あと十年もすれば上弦にもなったであろう
二人をたった一夜で葬った
今、人間の時点で既に鬼と同格の強さを
お前は持っている
鬼となれば更なる力を得られるぞ」
『力が欲しい訳じゃない』
鬼「お前の意志は聞いていない
お前は必ず鬼にする
大丈夫だ、お前は上弦の鬼にしてやる
美しく、強いお前は私の手元に置いておこう
“異常者”の集まりの中に居たと言う記憶も
全て消してやる」
その言葉にAは笑った
『ふっ、はははっ鬼に、ねぇ...
鬼舞辻無惨、お前は鬼殺隊を“異常者”の
集まりだって言ったね
私からすれば、千年二千年と生き永らえる
鬼こそ“異常者”だ』
そう、綺麗に整った顔に挑発的な笑みを浮かべた
Aは言う
『勘違いしているようだから教えてあげる
私は普通の人間じゃない
殺戮と破壊を求める“鬼”だ』
その言葉と共にAの青い瞳が赤く染まった
275人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
particle e(プロフ) - いえいえ (2020年3月15日 0時) (レス) id: 951567228e (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - みかんさん» 番外編、楽しんで貰えて何よりです!実は今、このシリーズを書くので手一杯な状態なので新たに作品を書くのは難しいんです...すみません!いつか番外編の内容で話を書けたらいいなと私も思っています。 (2020年3月15日 0時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - particle eさん» すみませんでした!ご指摘ありがとうございます! (2020年3月15日 0時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
particle e(プロフ) - 13ページの珠世さんの台詞のところに禰「」って書いてありました (2020年3月14日 21時) (レス) id: 951567228e (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 番外編めちゃめちゃ好きなので別の作品として描いてほしいです、、!! (2020年3月12日 16時) (レス) id: 671a807c78 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:来羅 | 作成日時:2019年12月9日 22時