【鬼滅の刃】鬼を以て鬼を制す 参

百二十二話:裁判7 ページ36

NOside





館「恐らくは禰豆子にも鬼舞辻にとって
“予想外の何か”が起きているのだと
思うんだ。わかってくれるかな？」


その言葉に全員が黙る

そして実弥が言った



実「わかりませんお館様
人間ならば生かしておいてもいいが
鬼は駄目です、承知出来ない」


そう言って刀を抜いて自分の腕を切った

炭「！？」

甘(え？え？何してるの何してるの
お庭が汚れちゃうじゃない)

『...！』




今まで冷たい表情をしていたAの目が
僅かに見開かれる

気付いたのだ
実弥が何をしようとしているのか


『(まずい、実弥の血は＿＿)』




実「お館様...！証明しますよ俺が
鬼という物の醜さを！！」

館「実弥...」


実「オイ鬼！飯の時間だぞ喰らいつけ！！」




そう言って、先程刀で刺した際に開いた穴に
血を落とす


炭「！！」



伊「不死川、日なたでは駄目だ
日陰に行かねば鬼は出てこない」

実「お館様、失礼仕る」




そう言い、実弥は禰豆子が入った箱を持ち
お館様の屋敷へ上がる


そしてその禰豆子が入った箱に刀を向けた




『実弥っ！！』

Aが“やめろ”と言うように名前を呼ぶ


炭「禰豆子！！やめろーーーーーっ！！！」





炭治郎とAが動こうとする

すると炭治郎は近くに居た伊黒に肺を圧迫され
動けなくなり



Aは、力がある煉獄と宇髄によって
拘束された

両手を後ろで拘束され、両足も動けないように
固定される

更に手で口を塞がれて何も言えなくなった


Aは抵抗するが、二人も呼吸を使って
Aを押さえ込む





このままでは、また先程のような無茶をする
可能性がある

Aは家族に関すると過剰に反応する
周りが見えなくなる
自分を犠牲にしてでも守ろうとする



二人はわかっていた

冷めた表情をしていたが冷静じゃないという事も



煉「A、冷静になれ！
大人しくするんだ！」

宇「そうだぞ、それにこれはあいつが
人を喰わないって事を証明する為のものだ
お前がぶち壊したら元も子もねぇだろ」


『...』






すると、実弥は禰豆子が入った箱に
刀を突き刺した

Aが大きく目を見開く


『＿＿＿っ！！』

炭「...っ、...っ！」


実「出て来い鬼ィィ
お前の大好きな人間の血だァ！！」




箱の蓋が乱雑に開けられる

そこから傷付いた禰豆子が出てくる







その時、不意に声がした


《全く＿＿相変わらず人間は愚かだなぁ》



どこか呆れるような、嘲笑うような声が
その場に響いた

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