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五十四話:自責 ページ9

Aside





『...しのぶ?』

しのぶは、体を震わせながら
その大きな瞳に涙を浮かべながら叫んだ



し「自分で自分を卑下しないで下さいっ!
Aさんは...自分が思っている以上に
人を救っているんですよ!!

なにが“助けられてない”ですか!!
普通なら死んでいても可笑しくなかったんですよ
それなのにAさんは姉さんを
助ける為に、諦めずにここに連れてきてくれた


姉さんから聞きました
家族の所へ帰るんだから諦めるなと
Aさんに言われたって」



驚いた、しのぶにこんなに怒られるなんて
初めてだったからだ




『...しのぶに、悲しい思いをして
欲しくなかったから
家族を失う気持ちと痛みを味わって
欲しくなかったから

しのぶとカナエさんには幸せでいて
欲しかったから』



し「...Aさんの気持ちはわかりました
Aさんの境遇は理解してますし
そう思うのも当然でしょう
そして、無事に帰ってこさせる事が出来なくて
それを責めているのでしょうね

ですが、ここは鬼殺隊
怪我を負う事なんて姉も私も承知の上ですよ」



『...』

し「...今回の怪我によって柱を引退する事に
なったとしても、姉も私もAさんを
責めたりしません

だから、自分を責めずに
素直に私の感謝を受けてください」




そうは言われても心の中は申し訳なさと
自分への不甲斐なさで一杯だった



『でも...』


し「はぁ...話聞いてました?
“でも”も“けど”も聞きませんよ

相変わらずそういう所は頑固ですよね
いつもいつも1人で抱え込んで
自分を責めてばっかで___」

『...うっ』



何気ない言葉がグサリと刺さる






すると、しのぶは少しだけ微笑んで言う


し「取り敢えず、暫くはここで
休んでいって下さい。
姉さんが起きた時にすぐ会えるように」

『...』


私が黙っていると
しのぶは私の考えを見透かした様に言いながら
私の頬を引っ張った



し「自分には会う資格がないとか
思っているんですかぁー?
私の話聞いてました?Aさん」

『い、いたい...いたいよしのぶ...』




私がそう言うと、しのぶはニッコリと笑った


私は、しのぶに言われた通り
カナエさんが目を覚ますまで
蝶屋敷で休む事にした

五十五話:友人と→←五十三話:助ける



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設定タグ:鬼滅の刃 , 愛され , 救済   
作品ジャンル:アニメ
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来羅(プロフ) - 璘さん» ありがとうございます!無惨様は無惨様だから(は?)夢主と会って多分痛い目見ると思いますよ!諦めるかどうかは微妙な所ですけど(^_^;) (2019年12月1日 12時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
- 楽しく読ませて頂いております!夢主を鬼にしようとか無惨アホだなぁと思いながら見てます。無惨の事だから嘗めて掛かると思うので痛い目に遭って諦めて欲しいです。更新頑張って下さい(*´ω`*) (2019年11月30日 22時) (レス) id: c098776017 (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - 十六夜さん» ありがとうございます!応援すごく嬉しいです!がんばります! (2019年11月24日 20時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - すごくよかったです!これからも応援してます!! (2019年11月24日 17時) (レス) id: 15eeb3cf2b (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - 黒豆粉さん» 応援ありがとうございます!頑張ります! (2019年11月23日 15時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:来羅 | 作成日時:2019年11月16日 18時

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