八十二話:前に進む ページ37
Aside
継子にしてくれと二人が頼む
錆「継子?」
義「...」
秋「はい、今まで何度も断られましたが
私達は諦めきれませんでした
初めて頼んだときは階級も低く
実力もありませんでしたが
今では甲まで階級も上がり実力をつけました
だから___」
Aは秋人の言葉を遮って言う
『言ったでしょ?私は人を育てられるような
人間じゃないって
それに、白樫は水の呼吸だから
義勇か錆兎の継子になればいい
洛東は花の呼吸だから同じ派生の
蟲柱の継子になればいいよ
私は水の呼吸を使うって言っても
殆ど使ってないようなものだしね』
秋/楓「「...」」
義勇と錆兎はAの言葉に反応する
“人を育てられるような人間じゃない”
その言葉の理由
十中八九、Aの境遇に関係している
Aは、劣悪な環境で養子になる為に
育てられた
Aはそこで受けた育て方しか知らない
多少は鱗滝さんを見て学んだこともあるが
基盤は変わらない
Aは優しい
きっと、あの忌まわしい大人達と同じ事をして
この二人を傷付けてしまうと考えての事だろう
だが___
いつまでもそこに踏みとどまるのは駄目だ
乗り越えろ、前に進め
つらい思いをする前に
錆「A」
義「...」
義勇と錆兎はAを見る
Aは二人が考えてる事がわかったのか
少し目を閉じて深呼吸する
そして言う
決意した様な、澄んだ青い瞳で
秋人と楓を見る
『...わかった、そこまで言うなら仕方ないね
言っとくけど厳しいよ?私の教育は』
秋/楓「「!!」」
『二人を継子に認める
けどその前に条件がある
まず、私の教育に音を上げて逃げ出さない事
次に、私は呼吸をあまり使わないから
上手く教えられないってのを覚悟して
その場合は他の柱や隊士に教わる事
まぁ、甲になってそういうのはあまりないと
思うけどね
そして最後に、簡単に死なない事
絶対に私の所に帰ってくること
これが守れるなら継子として二人を認める』
それを聞くと、秋人と楓は嬉しそうな顔をして
忠誠を誓うようにその場に膝をついて言う
秋「絶対に、守ります」
楓「私も、絶対に背きません」
『じゃあこれで秋人も楓も私の家族だね』
とAは二人に視線を合わすように
しゃがんで優しく笑う
秋/楓「「!!」」
『帰ろっか、“私達”の屋敷に』
秋/楓「「はい!師範!!」」
義勇と錆兎はそれを見て
「よかったな」と優しげに笑いながら言った
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来羅(プロフ) - 璘さん» ありがとうございます!無惨様は無惨様だから(は?)夢主と会って多分痛い目見ると思いますよ!諦めるかどうかは微妙な所ですけど(^_^;) (2019年12月1日 12時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
璘 - 楽しく読ませて頂いております!夢主を鬼にしようとか無惨アホだなぁと思いながら見てます。無惨の事だから嘗めて掛かると思うので痛い目に遭って諦めて欲しいです。更新頑張って下さい(*´ω`*) (2019年11月30日 22時) (レス) id: c098776017 (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - 十六夜さん» ありがとうございます!応援すごく嬉しいです!がんばります! (2019年11月24日 20時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - すごくよかったです!これからも応援してます!! (2019年11月24日 17時) (レス) id: 15eeb3cf2b (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - 黒豆粉さん» 応援ありがとうございます!頑張ります! (2019年11月23日 15時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:来羅 | 作成日時:2019年11月16日 18時