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七十二話:母と鬼と__ ページ27

義勇・錆兎side





紫「貴方達、Aを助けたい?」

錆「ああ」
義「勿論だ」


紫「...そう、けど此処はAの心の中
精神の中なの。Aに近付けば近付く程
Aの思いや気持ち、記憶が
貴方達にそのまま伝わる

Aが今まで生きてきた所はね
貴方達が想像出来ない程過酷で残酷なもの
Aのそのままの記憶や感情にあてられて
貴方達が無事じゃなくなるかもしれない」



するとAの母、紫鶴の後ろに
ふわりと、もう一人が姿を現す

Aの鬼、終命ノ夜だ




終《それを覚悟で連れてきたんだ
二人のAを助けたいって言う意思を
壊さないでくれないか?》

紫「...人聞きが悪いわね
勝手に連れてきたんでしょう?」



終《ああ、だって俺の言葉が届かないんだ
俺ではAを守りきれない
Aはとにかく家族に執着している
家族だっていうこの二人の言葉ならAに
届く筈だ。外からより心の中から呼び掛ける方が
よりAに届く


で、どうなんだ?御二人さん
Aを助けるか助けないか

自分の保身の為に逃げるか逃げないか

男なら、好いた女の為にどうするか___
お前らの考えは決まってるだろ?》




義勇と錆兎が互いに顔を見合わせてから言う


錆「俺達は、Aを必ず救う
どれだけつらい過去を見せられたとしても
それを俺達は受け入れる」

義「Aが過去に捕らわれ
絶望しているのなら、俺達が絶対に助け出す
俺達は___Aの家族だ」





その二人の言葉を終と紫鶴は静かに聞いた




終《なら最後までその覚悟を忘れるなよ

人間ってのは感情や欲望が際限ないから
感情を、欲望を持てば幾らでも強くなれる
頑張れよ、義勇、錆兎》


と言い残し、姿を消す終命ノ夜




紫「...Aは幸せね
こんないい子達に好かれて

Aは貴方達に嫌われるのを凄く恐れてる
だから___あの子を嫌わないであげて


そして、幸せにしてあげてね
義勇君、錆兎君」




優しく微笑んだAの母は闇の向こうへ消えた



それから、進むべき方向を見る


錆「...行くぞ」
義「ああ」





二人は再び闇の中を進んでいった



進んで行くと、Aの母が言った通り
Aの記憶が、感情が頭に流れ込んできて

それが目の前に見えた





幼い頃の記憶


広い屋敷で、父と兄と共に幸せに暮らしていた
思い出

楽しく、懐かしい暖かい気持ちになる







だが次の瞬間___


その幸せはいとも簡単に崩れ落ち
見るに耐えない光景が映し出された

七十三話:記憶→←七十一話:闇の中で



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設定タグ:鬼滅の刃 , 愛され , 救済   
作品ジャンル:アニメ
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来羅(プロフ) - 璘さん» ありがとうございます!無惨様は無惨様だから(は?)夢主と会って多分痛い目見ると思いますよ!諦めるかどうかは微妙な所ですけど(^_^;) (2019年12月1日 12時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
- 楽しく読ませて頂いております!夢主を鬼にしようとか無惨アホだなぁと思いながら見てます。無惨の事だから嘗めて掛かると思うので痛い目に遭って諦めて欲しいです。更新頑張って下さい(*´ω`*) (2019年11月30日 22時) (レス) id: c098776017 (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - 十六夜さん» ありがとうございます!応援すごく嬉しいです!がんばります! (2019年11月24日 20時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - すごくよかったです!これからも応援してます!! (2019年11月24日 17時) (レス) id: 15eeb3cf2b (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - 黒豆粉さん» 応援ありがとうございます!頑張ります! (2019年11月23日 15時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:来羅 | 作成日時:2019年11月16日 18時

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