三十七話:伸ばされた手は___ ページ41
義勇&錆兎side
義勇と錆兎は驚いて目を見開らく
何故なら___
『駄目だよ、鬼になっちゃうからね』
と顔を近付けて笑顔で言ってきた
その“誰か”は紛れもない___
さっきまで意識がなかった筈のAだったから
あまりの驚きで思考が止まり
咄嗟に、起きたのかと言おうとしたが
すぐに、ある違和感に気付く
錆「お前...」
義「目が...」
二人はすぐに気付いた
Aなら、浮かべないであろう
妖しい笑みで笑いかけてきたから___
綺麗で、尚且つ妖艶だった
そして、Aの青い瞳が血のように赤いことに
錆兎は、掴まれていた手を振り払う
錆「誰だ、お前は」
義「...」
二人の顔が険しくなる
目の前のAは相変わらず笑うだけ
『安心しなよ二人共
君達が考えてるような事は何もない
むしろ感謝して欲しいぐらいだね
君を助けたんだからさ』
と、錆兎の方を見ながら
妙な事を言ってくるAの姿をした何者か
今は、その綺麗な笑みに何処か不気味さを覚えた
錆「助けたって?」
そう聞くと、そいつはAの刀へと
手を伸ばして手に取る
『これ、触ろうとしただろ?
普通の人間がこれに触れたら
簡単に鬼に取り込まれる
鬼の力に押し潰されて死ぬか
自らが鬼になってたかもしれない
あぁ、この事は話してなかったか』
錆「鬼?取り込まれる...?」
義「...」
目の前のそいつは、へらへらと笑いながら
そして言う___
『自己紹介をしようか___
俺は終命ノ夜
Aの鬼
この刀に封じ込められた鬼だ』
義/錆「「!!」」
Aの姿をしたそいつは、鬼だと言う
あまりの衝撃に瞠目する
って事は___
錆「まさか...Aは...」
義「...乗っ取られた?」
前に、鬼呪についての説明をして貰った
鬼に乗っ取られると自らも鬼になると
体が震えた
刀に添えていた手が震える
殺さなきゃ、いけないのか__?
二人の頭の中に最悪の選択が浮かび上がる
すると、終命ノ夜と名乗るAの姿をした
鬼はきょとんとした顔をしてから
再び微笑む
《終》『あぁ、言葉が足りなかったね
勘違いさせて悪かった
別にAを乗っ取った訳じゃない
俺が無理矢理出てきただけで
Aは無事だ、意識はないが
大丈夫、心配しなくてもAは返す』
そう言って刀を消す
錆「どうして出てきた?」
すると鬼は再びきょとんとしてから
困った様に笑った
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ぴーふふる - すみません💦今いましたね! (2022年10月12日 14時) (レス) @page10 id: 97d1a84e27 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーふふる - 真菰ちゃんは!? (2022年10月12日 14時) (レス) @page9 id: 97d1a84e27 (このIDを非表示/違反報告)
コクマ - 終命ノ夜ってなんで読むんですか? (2020年5月30日 13時) (レス) id: 9ee991fc40 (このIDを非表示/違反報告)
スモークサーモン - ぱすてーる@YouTube部 所属さん» 17話やるせないであってますよ 許せないだと、何が許せないになるんですか? (2020年4月26日 20時) (レス) id: 99f545fffc (このIDを非表示/違反報告)
あーるぐれい。(プロフ) - とても面白い作品ですね!でも1つ訂正が…。四十一話の「役不足」と言う言葉ですが、その仕事・役割が自分の力量に足りないという意味なので、この場合は「力不足」(その仕事・役割に対して自分の力量が足りない)と言う方が正解です!細かくてすみません…。 (2020年3月18日 0時) (レス) id: 86f01c478d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:来羅 | 作成日時:2019年10月27日 1時