東卍の白豹

18話:目覚め2 ページ19

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若狭「...ごめんな」

『なんで、お兄ちゃんが謝るの？』



若狭「初めて、心配する側の気持ちを理解した
オレが喧嘩で怪我して帰ってきた時
小さかった雪にこんな思いさせてたんだなって
心臓が止まりそうになって
自分の方が死ぬんじゃないかって思うぐらい
痛い思いをした

今更わかったんだ
心配したよな、不安だったよな、やめろって止めたかったよな
けど、自分よりオレを優先して、我慢して...
そういうワガママ、言わなかったよな


だから、ごめん...」



『お兄ちゃん...』






雪は兄を抱き締め返した



『お兄ちゃんが謝ることなんて1つもない
私は、白い特攻服を着て大勢の上に立つ煌道連合の総大将が
黒い特攻服を着て、凄くカッコイイ総長の下について
チームが進む道を開いていく特攻隊隊長が好きだから
お兄ちゃんはね、私の初めての憧れの人なんだよ
いつもキラキラしててカッコよくて
ずっとお兄ちゃんみたいになりたいって思ってたの

やめてって言わなかったのは
そんなお兄ちゃんを見ていたかったからなの
たから、ワガママはずっと聞いて貰ってたんだよ』



若狭「！！」






“知らなかったの？”なんて首を傾げて
少しだけ意地悪そうに笑う

その予想外の言葉にワカは目を見開いた



『お互い様、だねっ
だからもう湿っぽい話はお終いにしよう？』

若狭「...ったく、一枚取られたワ」



なんて笑い合う





真一郎「あーぁ、ワカが全部言っちまった
オレも説教の1つや2つしてやろうと思ってたのに」

エマ「雪ネェは起きたばっかなんだよ？
そんな事したら真兄嫌われるよ！！」

真一郎「嫌われっ！？」

万次郎「だからシンイチローはモテないんだよ」

真一郎「それは関係ねぇだろ！？
そもそもな＿＿＿」



万次郎「あ、そうだユキ
さっきまで場地と春千夜来て花束買って来たんだぜ
あまり持ってない小遣い使ってさ
後でお礼しとけよー」

真一郎「聞けよ...」


『2人も来てくれてたんだ...
うん、後でいっぱいありがとうって言うよ』








暫くして、やけに賑やかになった病室に看護師が見に来て
意識が戻った雪を見て
何でナースコール押さなかったのだと言った

「あ、忘れてた」と皆の考えが一致した
その後、医者から軽く注意をされた





それから雪は検査を受け、医者から話を聞いて戻ってきた



『もう暫くは経過観察の為に入院だってサ』

若狭「知ってる」

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