志摩一未の思い その2

その12(主人公side) ページ12

その後、私と志摩さんと伊吹さんは隊長の家にお呼ばれしてみんなで焼肉をした。


伊「きゅるっきゅる…ハムちゃん超きゅるっきゅる」

「きゅるっきゅる？」

『このおじさんの言うことは聞かなくていいよ、ゆたかくん』

伊「おじさんじゃない！」

志「もう36。おじさんだ」

伊「志摩って何歳？」

志「お前と同じだよ」

伊「お、やっぱり〜。ねぇねぇ、ところでさ、昔Aちゃんとお付き合いしてたって〜？」

志「は？話したの？」

『話した』

伊「ねぇ、なんで教えてくれなかったのー」

志「うるさいっ」

伊「ね、今はどう？今は何も無いんだよね？」

志「さぁな」

伊「さぁなってなに？！Aちゃん！次は俺にしない？」

志「やめろ。まじでセクハラで報告するぞ」

『どうしよっかな』

志「は？考えるな！こいつが調子に乗る！伊吹はきゅるっきゅるな女でも探せ」


麦「ビール飲みますか？」

伊「あ、僕注ぎまーす」

志「…僕？」


ニヤニヤしながらハムちゃんの所へ行った伊吹さん。

背後では騒がしいが、志摩さんとのふたりの空間に少しだけ沈黙。


『…志摩さん』

志「なに？」

『あの…また、名前で呼んでもいいですか？…昔みたいに』

志「…A。俺言ったよね？俺も、そう呼んで欲しいって」

『…』


嬉しかった。志摩さんは変わってない。
ずっと、優しくてかっこいい、尊敬する刑事。


『あ、でも仕事中はもちろん呼びませんよ』

志「え、なんでぇ」

『だって、伊吹さんいますし』

志「関係ねーよ」

『まぁ、ふたりだけの時は呼ぶね。一未くん。』

志「…うん。そうして」


06.『リフレイン』END

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