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次の日の朝。
おばあちゃんとおじいちゃんと、家に帰ってテーブルを囲んだ。
「…Aちゃん、これからはおばあちゃんたちと一緒に暮らそうね」
買ってきたおにぎりをちびちびと食べていると、ゆっくりそう言われた。
うん、とうなずく。そうするとまた、おばあちゃんは泣きそうな顔をした。
部屋の片付けは落ち着いてからすることになった。
二人が色んなところに電話をかけたり、書類をまとめたりしている間、暇だったので一人でリビングに座っていた。
いつもと同じ家。
『…おかぁさん』
だけど、いつもと違う家。
『……おにぃちゃん』
名前を呼んでも、誰も答えてくれない。
誰も名前を呼んでくれない。
それがわかったとき、急にさみしくなった。
悲しいじゃなくて、つらいじゃなくて。
ただ、さみしかった。
「あ、Aくん！」
久しぶりに学校に行ったら、クラスの子に心配された。
「Aくん、大丈夫…？」
みんなそう言って、不安そうな顔をして、大変だね、とか悲しいよね、と声をかけてくる。
担任の先生は涙ぐんでいた。
まるで、みんながおれよりも悲しんでいるようだ。
そんな考えを消すように、おれは大丈夫、ありがとうと笑っていた。
それからあっという間に時は過ぎて、気づけば二年が経った。
お墓参りをしたときに、家族と来ていた臣にあった。
『…！臣！来てくれてたの？』
「当たり前。…元也はあとからくるって」
『そっか…ありがとう』
純粋に嬉しかった。お兄ちゃんも二人と仲が良かったから、きっと喜んでくれているだろうな。
おれはあれから、まだ泣いていない。
悲しいのに。毎日写真に手を合わせて、その度に寂しくなっているのに。
なぜなのかは今もわからない。
でも、普通だったら泣くんだろうな、と思うと、おれが普通じゃないように思えて、なんだか苦しかった。
「…A」
『ん？』
「なんか隠してるでしょ」
『…なにを？』
「わかんない。だけど、絶対なにか隠してる」
臣から出た言葉に思わず動きを止めてしまった。
臣もそれを見逃さなかった。
「…分かるよとは言ってあげられないかもだけど、聞くことはできるよ」
きっと、臣なりの精一杯の優しさ。
それが心にしみて、気づけば口を開いていた。
…あのね、おれ、まだ泣いてないんだ
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え、これほんとに長くなるやつだ…
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あなくま(プロフ) - あっびーさん» ありがとうございます！気まぐれ更新ではありますが頑張ります！澤村さん直してきますすみません (7月3日 6時) (
レス) id: 995ed5925a (このIDを非表示/違反報告)
あっびー - コメン卜失礼します！話とてもおもしろかったです！がんばってください！あと澤村が沢村になっていました (7月2日 15時) (レス) @page5 id: 9335c42a96 (このIDを非表示/違反報告)
あなくま(プロフ) - 怜央さん» ほんとですね…教えていただきありがとうございます！実は前にも消えちゃってたのでまた同じようなことがあるかもしれません…気をつけます！ (2022年10月14日 20時) (レス) id: 995ed5925a (このIDを非表示/違反報告)
怜央(プロフ) - コメント失礼します！36話が消えちゃってますよ〜！ (2022年10月14日 20時) (レス) id: 8acdf4d0f3 (このIDを非表示/違反報告)
あなくま(プロフ) - ありがとうございます！できるだけ早く更新できるように頑張ります！ (2022年10月13日 16時) (レス) id: 995ed5925a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あなくま | 作成日時：2022年9月24日 14時
