Iife meaning (ページ7)

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心残りページ7

「何かあったんですか？」

そっと運転手の肩に触れた。

「ん…っ？！」

ぼやーっと仲のよさそうな家族が見えてきた。

「これは…」

次は上司らしき人に紙を見せられながら怒られている運転手の姿が見えた。

どーゆーことだ？

「生活が苦しくて仕事の金を盗んだら、クビにするって言われて…」

それで死にたい…と。

なるほど。

「本当に死にたいですか？」

笑顔で言った。

「……ああ」

少し間があった。

なんだか心残りがありそうだ。

「家族に会いたいんじゃないんですか？」

なんとなく、そう思った。

「なんでそれを…」

当たった。

「今から会いに行きましょう？その後僕がラクに殺してあげますから」

「(信じてもらえないと思うよー？)」

え？

「なんだよそれ。ふざけてるの？」

ウサギの言う通り立った。

まぁ、いきなりこんなこと言われてもね…。

「冗談ですよ。僕が一緒に死んであげます。さぁ、家族のもとへ」

「…わかった」

今度はあっさりと信じてくれた。

「逃げるなよ…？」

おどおどしている…というよりも怯えていた。

そうとう死ぬのが怖いらしい。

大丈夫。

つらい思いはさせないからね…。

「もちろんです。」

僕はウサギを見る。

「(本当に死ぬつもり？)」

(なわけないでしょ？運転手の命をもらうんだよ。)

「(怖いね〜。あの人の命取っちゃうんだ？)」

怖い？

なんで？

(え？人助けのつもりなんだけど？心残りのこともちゃんと考えてるし。)

僕、なにか悪いことしてる？

「(さすがだね。よっぽど梨奈ちゃんのことが大切なんだね。)」

嬉しそうだった。

(当たり前だよ。梨奈は僕の彼女なんだから。)

「(かっこい～！)」

からかわれている気がした。

「……ここだ」

こじんまりとした家だった。

「待ってますので行ってきてください」

軽く肩をたたく。

「……ああ」

ゆっくりと重たい足どりで歩いていく。

家のドアが開くと子供の明るい声が聞こえてきた。

「おかえり〜」

胸がちくりと痛んだ。

まただ…。

子供たちは知らないんだよな。

自分の父親と会えるのが最後だってこと。

それを思うとなんか……。