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♀/切なめ/ハピエン ページ8

息を吐くと白く染まり、冬という事を実感する。
首に巻いたマフラーを少し顔へと上げた。

今日は彼とデートの予定だったが、多分来ないだろう。
まぁ、潮時なのだろう。薄々感じていた。
別れるまで秒読み、と言ったところか。

「さむっ」

相手が浮気した状態で3年も保てば上等だろう。
私の男運が無いのか、見る目がないのか。
付き合った相手は大体浮気をした。
ここまでくれば騙される方も悪いのだと思うしかないだろう。

ため息を一つ零し、彼からの連絡を待つ。
集合時間なんてとっくの昔に過ぎているのだ。
流石に寒空に結構な時間待たされる身にもなってほしい。

遅刻か、忘れたか、別れた気でいるのか。
場所を間違えたも一理ある。とわいえ...
別れるつもりでいるのだから今日のデートは反故するのだろう。

『ごめん!今日無理になった』

怒る気力も削がれ、呆れることしか出来ない。
それに、自分の予想が当たったことを喜ぶべきか、嘆くべきか。
そんなバカげたことで悩んでいる。

まずは
'埋め合わせをする気のない相手をどうすべきか'、
を思案しなければいけない。
頭が痛い。

無駄な時間を過ごしてしまった。
と悔いてしまった事実も別れるべき要素に入れるべきだろう。

「(帰ろ)」

家にある彼の私物をどう片すか。
そう考え、帰路に着いた。


後日、
話を聞いた友人が私の目の前で彼の頬を思いっきり平手打ち。
良い音と共に彼が1mほどは飛んだことは忘れないだろう。
その日のうちに私と彼が別れたことは言うまでも無い。



「A、大丈夫?僕がやろうか?」

「大丈夫だって。料理くらいさせてよ」

今は友人の紹介で出会ったこの人と生活している。

「本当に?」

「本当に!」

少し心配性なのが瑕だが、良い人だ。
式は来月。籍は先週入れてきた。
あぁ、毎日が幸せだ。









__近々家族が増える予定です

♀/社会人/not恋愛→←シリアス/非現実/視点変アリ



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作者名:秋花火 | 作成日時:2015年12月3日 20時

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