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58話 ページ10

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あの宴から数日が経った。

放課後、特にやることも無く暇だった為に私は中庭のベンチで座って脳内チェスを楽しんでいた。



「こんにちは、Aさん!!!」

「……ああ、Привет(こんにちは)。監督生さん」

「はぅあ………美……」



話し相手が来たことにより、脳内のチェスをしまう。



「そうそう、監督生さんに以前からお聞きしたいことがありまして」

「は、はいっ!!何なりと!!!」

「ムルソーに収監された後のフェーヂャはどうなりました?」



私の質問に監督生さんは思い出すように顔を顰めた。
「ゔ〜……」という唸り声と共に。



「………私が知ってるお話はムルソーの収監で終わっていたので、それ以降の展開はまだわからないんですよね…」

「……そうですか」

「すみません腹切ます首括りますすみませんごめんなさい」

「怒っていませんよ。謝らないでください」

「ぐう天使ィ……」



ムルソーは今フェーヂャにとっては世界一安全な隠れ家だ。身の上は保証されているだろう。


だが、この後の展開が読めない。

ムルソーに何時までも収監されている訳にもいかないんだ。

恐らく既に《猟犬》や《シグマ》は動いている。下手な動きは出来ない状況下に陥っているだろう。


私も悶々と考え込む。

今私が考えても元の世界には何の影響も出ないが、もし帰れた時は直ぐに対応出来るようでなければ。



「御機嫌よう!トリックスター、マドモアゼル・アメジスト!!」

「ギャッッッルーク先輩!?」

「この間ぶりですね、ルークさん」



いつの間にか姿を現していたルークさんに隣にいた彼女は驚いて飛び退く。



「獅子の君を見なかったかい?観察の時間なんだが、姿を見せないんだ」

「あー……レオナ先輩は今日の授業をサボったのがバレてクルーウェル先生に呼び出されています」

「そうだったのかい。…ウィ、ならば予定を変更しよう!」



少し考え込んだ素振りを見せ、何かを思いついたようだ。



「トリックスター、マドモアゼル・アメジスト。共に我がポムフィオーレ寮へ来てくれないかい?」











「ただいま帰ったよ、毒の君!」

「あら。ルークと……………!!ちょっとアンタこっち来なさい!!」

「わぁ」

「Aさーーーん!?」

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アババババ - 80話の最後のフロイド君の発言で草生えました! (2022年11月19日 23時) (レス) @page32 id: 222bdc0355 (このIDを非表示/違反報告)
あ〜ちゃん(プロフ) - 猫さん» 承認しました!こちらこそよろしくお願いします! (2020年7月23日 21時) (レス) id: 9c71528097 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - あ〜ちゃんさん.......私も好物なので有り難いです......!ぜひ御願いします! (2020年7月23日 21時) (レス) id: fc34ad99ff (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - あ〜ちゃんさん» 柘榴です!よろしくお願いします! (2020年7月23日 18時) (レス) id: f20993b4a3 (このIDを非表示/違反報告)
あ〜ちゃん(プロフ) - 猫さん» OKです!ありがとうございます!! (2020年7月23日 13時) (レス) id: 9c71528097 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あ〜ちゃん x他1人 | 作成日時:2020年6月29日 0時

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