外伝−わるいこだれだ（リク） ページ36
鉛様よりリクエストで「三浦宏規くん」です。
恋人設定。時間軸は本編とは別。
少し薄暗いが賑わいの途切れない店内。
お酒の匂いと笑い声が響く個室の中、
舞台の打ち上げは未だ納まるところを知らない騒ぎよう。
今回私が主演を務めたこの舞台は久しぶりに宏規との共演作でもあったのだが、
唯一事情を知るマネージャーにきつく言われ、
付き合っている事をバレないように稽古場では必要以上に避けてきた事もあって彼は若干不機嫌気味だ。
周りの大人達はすっかり酔っ払って上機嫌だが、あいにく私は未成年。
こういう場では大抵奢ってもらう側なので気兼ねなく楽しめるのだが今日は疲れもあってなかなか場の雰囲気に馴染めない。
宏規もどうやら同じらしく、オレンジジュースをちびちび傾けながらスマホを弄っている。
あ、目があった。
が、直後に逸らされてしまう。
・・・どう見てもあれ絶対怒ってる。
機嫌を直すため声を掛けようかと席を立つと、
「あれ〜Aちゃんどこ行くの？」
先輩俳優に声をかけられた。
爽やかなルックスで安定した人気を誇っているが、
私たちの界隈では実は女たらしな事で有名。
共演した女優に片っ端から声をかけてる、なんて
事務所のゴシップ好きな後輩が言ってた気がする。
「えっと、ちょっと外に。気持ち悪くなっちゃって」
「大丈夫？俺が着いてこっか？」
さりげなく腰に手を回される。近づけられた顔からはお酒の匂い。
まって、これ絶対やばい。
「あの、ほんとに大丈夫です、」
「遠慮しなくてもいいからさ、ね？」
ぞわわわと背筋に悪寒が走る。
だれか、と視線を送るも大人達は気付きそうにない。
てか今気付いた。ここ完全に死角。
マジで怖い時って声も出ないって本当なんだ。
こわい、たすけて。
するとその時、
「何してんすか」
がん、と壁を高圧的に叩き威嚇する様に先輩を睨む宏規の姿がそこにあった。
「え、いや、Aちゃんが弱ってたみたいだからさ」
「そうっすか。うちのがすいません。」
さらっと‘俺の”アピール。
一見丁寧だけど、言葉の端々から棘を感じる。
たじろぐ先輩をよそに宏規は私の手を引いて個室へと顔を出す。反対の手にはいつのまにか私の鞄が。
「すいませーん、こいつ気分悪いみたいなんでお先に失礼します。」
ご馳走さまでした、と一礼して足早に出口へ。
ちゃっかり去り際に恋人繋ぎした手も見せながら。
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晴菜 - 続きを楽しみにしています！頑張って下さい。 (2019年9月8日 17時) (
レス) id: 3c5af7941e (このIDを非表示/違反報告)
LingLing(プロフ) - 葵惟ありがとうございます！これからも頑張ります。 (2019年3月23日 14時) (レス) id: ce7a11d6d6 (このIDを非表示/違反報告)
葵惟 - 三浦くんの可愛さとかっこよさに殺られました...。更新頑張ってください！ (2019年3月12日 0時) (レス) id: 891032b2a0 (このIDを非表示/違反報告)
LingLing(プロフ) - こまこさんありがとうございます！長らくお待たせしてしまい申し訳ありませんでした泣。これからも更新頑張ります！ (2019年2月28日 22時) (レス) id: ce7a11d6d6 (このIDを非表示/違反報告)
こまこ - 本編の方も三浦くんのかわいさと色気がヤバかったです。もっと作者様の書く三浦くんがみたいです！ (2019年2月23日 23時) (レス) id: 1392e5ead8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LingLing | 作成日時：2019年1月9日 23時
