好き、嫌い、好き (ページ3)

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｢姉御ーーーー！｣

割と遠くから叫び声が聞こえる。

あーいつものやつか、なんて思って振り返ると、
イケメンでハーフで長身で……
え？どこの漫画で出逢えるんですか？
でお馴染みの(？)ラウールが私に向かって走ってきていて。

｢おい！彩ちゃんは俺のやで！！｣
なんて叫びながらラウールを追いかける子犬のような康二。
関西に住んでた頃に可愛がってた弟みたいな子とまさか大学で再会するなんてねえ……。
ほんとどこの漫画だよ()

そんな二人を
｢ほんとうるせえな！｣
なんて悪態付きながら、ニコニコ笑って、誰よりうるさい目黒蓮(なんで俺だけフルネーム！By目黒蓮)
彼もラウに負けず劣らず長身で、ほんとモデルさんみたい。
歩く██というかなんというか、色気がありながら、笑うと年下感が出る、1度で2度美味しい(？)そんな男。

あー私漫画のヒロインみたい！！

って思うでしょ？

なわけあるかと←

｢えっへへー！俺1番♪｣

なんて言いながら背が低い私に合わせて頭を下げるラウール。
あまりにキラキラ笑うからついつい、頭を撫でてしまう。
そうすると、さらに笑顔がキラキラ！！と輝いてしまうのがタチ悪い(言い方)

この笑顔だけでご飯10杯行けそうな自分が怖い。

｢ラウ！！ずるーいっ！俺にもしてよ彩ちゃん！｣

なんて言いながらウルウル攻撃してくる康二。

ごめんな、康二。姉ちゃんそんな優しくないねん。

『康二！ハウス！』
｢なんっでなん？！！｣

康二の悲しそうなツッコミが響き渡り、私とラウがケラケラ笑う頃、
私の頭にズシッと重さが伝わる。

あーはいはい、目黒蓮ですね。

『おい目黒蓮、くそ重いぞ。』

私の頭を肘置きに使うなとあれほど言ったのに！
またやるのか！

｢だって楽だし。｣
『そんな理由が通じるとでも？！』
｢じゃあ俺のこと、フルネーム呼びやめてよ。｣

そんなことをですね、耳元でですね、甘く伝えてくるんですよ。

ねぇ！何この歩く██！！

仕方ない、ここは必殺技だ。

『ねえ、ラウ？』
｢ん？なに姉御ー♪｣
『ラウは、目黒蓮のことなんて言ってるの？』

キラキラお目目のまま頭を下げてるラウの頭を優しく撫で続けてると、うーんとね、なんて話し始める。

その声を止めようとする目黒蓮。
を、抑える向井康二。←(俺までフルネームやんか！By康二)