四十七話 なんとかなった…? ページ49
ここが正念場だ!
ちゃんと自己PRをしないと
落ちるぞ──命、的なものが……物理的に。
「我が君は……これまで私のような
特異な鬼を見たことはございますか?」
「ない。唯一それに近いものは
逃れ者の珠世くらいか…」
忌々しいと言わんばかりに顔を歪める。
むしろ珠世さんの方が
お前が憎くて堪らんつーの!
あんな絶世の美女を一時的とは言え
連れ回すことができたのを感謝こそすれ
憎らしく思うのはお門違いじゃい!!
「それを聞いて得心がいきました。
我が君……私はいずれ太陽を克服する
可能性が秘められているとは思いませぬか?」
────ブワァ……!!
その瞬間、無惨を中心に空間が揺れた。
ずっと渇望した悲願が
叶うかもしれないんだからね。
そうは問屋が卸さないがな!!
「圧倒的な力をお持ちの
上弦の皆々様とは違った側面から
我が君をお支えできればと愚考致します」
──これが…私の最大の賭けだ。
もうこれ以上は口が上手く回らない。
うっかり「この天パ!」って
今にも言っちゃいそうで
内心すっごいハラハラしてるから。
敬語の堅物真面目キャラだけど
奥底に狂気がある系幼女はヤバかろう?
得体が知れないからって
殺すのはもったいないじゃろう??
──ドドドドッ…!
なんか心音がヤバいことになってる……
もちろん恋ではない。
終始余裕のある笑顔でいるけど
背中を冷や汗でびっしょり濡らせながら
しばらく無惨の返答を待った。
すると──…
「…──良かろう。
貴様のやりたいようにやってみよ。
但し、必ず結果を出せ」
おのれはブラック企業の社長か!?
あ、まさしくそうだった……
労働組合さん、こっちです。
何はともあれ……助かった…かな?
「鳴女。あれを出せ」
そう言うと、琵琶女こと鳴女から
足の生えた目玉が私の元に歩いてきた。
ヤダ…気持ち悪っ!!
「何かあればそれを介して報告せよ」
え、これ……スマホ代わり?
めっちゃ気持ち悪い…デザイン変えてくれ!
せめて…似たようなフォルムでも
まっくろくろすけみたいなのがいいっ!!
この目玉スマホは
アイテムボックスの奥底に封印して
永久に世に出さないようにしようか?
むしろ……陽光に当てて滅して
「サーセン!もらったスマホなんスけど
うっかり水没ならぬ日没しましたわー」って
事故を装って亡き者にするか……
──うん、そうしよう。
**********
続く
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亜紀野ユキ(プロフ) - 茨の谷の第2王子(ヲタク)←王子がそれでいいのかさん» そちらもご閲覧ありがとうございます(*^ω^) (2022年10月26日 14時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
茨の谷の第2王子(ヲタク)←王子がそれでいいのか - リボーンの作品書いてたの作者様だったのですね!あの作品とても面白くて好きです! (2022年9月28日 22時) (レス) id: 304b99e4d1 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - Zxcvbnm9090さん» (*´∀`*)ポッ…ありがとうございます!!頑張りますb (2021年11月20日 12時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
Zxcvbnm9090(プロフ) - 鬼設定がまず面白い上に主人公のキャラが好きです!!推しのために貢ぐ笑最高でした!これからも楽しみにしてます!! (2021年11月20日 9時) (レス) @page47 id: 2e6009ddad (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - フランとベルさん» ありがとうございます(*´ω`*)テレッ (2021年11月13日 7時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亜紀野ユキ | 作成日時:2021年9月10日 17時